NEUTの2019年を振り返る。セックス特集、ラジオ、フェス出店、ボーリング場での1周年イベント開催

Text: Shiori Kirigaya

Cover illustration: moka

2019.12.30

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2018年10月にBe inspired!からリニューアル創刊したNEUT Magazineが誕生。本記事ではNEUTとして本格的に動き始め、1周年に向かって走った2019年の1年間を振り返っていく。NEUTにとって2019年は、オープンにそしてヘルシーにセックスについて話す「セックス’19」や、ウェブマガジンの立場からウェブにないもの・紙にないものを考え、初の“紙版NEUT Magazine”を制作した「PRINTED WEB MAGAZINE」など特集に力を入れた年だった。そんな特集をはじめ、NEUTが2019年に始めたラジオ番組や、主催・参加したイベントなどを取り上げながら12ヶ月間を振り返っていく。

セックスをオープンそしてヘルシーに話した1月

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Photography: Noemi Minami

2019年1月から、社会にある問題を多角的に考えていく特集をスタートさせたNEUT。第一弾は、若者にセックスを「エロ」としてでなく「下ネタ」としてでもなく、オープンにそしてヘルシーに話してもらった「セックス’19」。同性カップル、異性カップル、アセクシャル(性的な行為への関心や欲求が少ないか、あるいは存在しない)寄りなど、多様な20代が登場した。

また同月より、エクストリーム・過激だとされているトピックをニュートラルに考えていくNEUTのラジオ番組「渋谷のニュートラル」が渋谷のラジオで始まった。HIGH(er) magazine創刊編集長のharu.をゲストに招き、特集に関連させ、女性のマスターベーションなどオープンに話されることが少ない“性”にまつわるトピックや、自分やパートナーの体を知ることの大切さに関する話が出た。

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Illustration: MOONKIDS

1月の特集と関連した展示イベント「セックス’19展ーNEUT WALL Vol.1」も同月末に開催。セックスについてカジュアルに話せる空間を目指した。招待制のオープンイベントでは、アーティストのmokaが希望者のヌードイラストを制作し、ChiruChiruChiruが監修した付けわき毛を体験できるフォトブースが設置された。また、来場者らが紙に書いたフェティッシュをテーマにアーティストRyota Daimonがライブペインティングを行い、展示最終日に壁に施したアートワークを参加者とみんなで消すことで、偏見を溶かすことをコンセプトとした体験型のイベントとなった。

1月の特集(1月23日公開)
セックス’19

1月のラジオ(1月30日放送)
渋谷で“ニュートラルに物事を考えるためのNEUTのラジオ”が始動。第1回のテーマは学校では教えてくれない「セックスの話」[NEUT RADIO vol.1]

1・2月に主催したイベント(2月2〜16日開催 ※オープニングイベントは1月25日)
セックス’19展ーNEUT WALL Vol.1

若者の視点から“老い”を考えた2月

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Photography: Daikichi Kawazumi

アンチエイジングの広告が氾濫する日本社会だが、「“歳をとること”がネガティブにとられやすいのはなぜだろう」という疑問をもとに組んだ2月の特集「エイジング、プリーズ」。幅広い分野で活躍する20代・30代に“歳をとること”や“老い”の定義を聞き、多様な見方を知ってもらうことを目的にした。

NEUTで連載を持つアーティストの草野絵美をゲストに招いた「渋谷のニュートラル」の放送では、「年齢」をテーマにトークが繰り広げられた。高校生のときにフォトグラファーとして活動を始め、21歳のときに出産をした草野が、“若さ”でフィーチャーされた経験を語り、若くして子どもを持つことに対する世間の視線への疑問を呈した。

2月のラジオ(2月11日放送)
「老い」も「若さ」も年齢では測れない。高校生でデビューしたアーティストと、“年齢”についてトークしたNEUTのラジオ第2回[NEUT RADIO vol.2]

2月の特集(2月18日公開)
エイジング、プリーズ

多様な「男性像」を提示した3月

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Photography: Kotetsu Nakazato

3月8日の国際女性デーに合わせ、フェミニズムが「性別に関係なく全ての人が平等な世界を作るためのアイデア」であることを伝えたかったNEUT。それが「女性のためのもの」という印象を払拭すべく、特集「Oh Boy」ではあえて取材対象をボーイズオンリーにした。多様な男性像があることを伝えるだけでなく、男性のなかにある“女性らしさ”を考えることで、“女性らしさ”や“男性らしさ”とはそもそも何かと考えてもらうきっかけ作りを目指した。

「渋谷のニュートラル」では、特集の撮影を担当した「男性解放」を掲げるフォトグラファーの中里虎鉄をゲストに招き、“男らしさ”を主題にトークした。事前に視聴者へ行ったInstagramアンケートの回答からは、“男らしさ”の定義が従来のものとは異なり、「自分の好きなことを貫き通す姿勢」などニュートラルになりつつあることがうかがえ、番組の結論からは“男らしさ”や“女らしさ”ではなく個々の性質としてとらえることの重要性を再認識する回となった。

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Photography: Sayuri Murooka
Poster design: Runa Takeuchi

日本の卒業シーズンと重なる同月末には、フォトグラファー室岡小百合と企画し、正式オープンを5月に控えていたコミュニティスペース「 Sta.」にて『ーー JUNCTIONーー分岐展』を開催。コペンハーゲンに活動拠点を移した室岡が分岐点をテーマに写真を撮りコラージュした作品が飾られ、同テーマを軸に制作した映像作品が上映された。被写体が分岐点を迎えたあとに大切にしている信念に触れ、来場者の“分岐点”が混じり合う特別な空間となった。

また同月には、フォトグラファー井崎竜太郎が主催し福岡市の「UNION SODA」にて開催された東京と福岡のクリエイターが集まるカルチャーイベント「FUKTORY」でNEUTSTANDとしてオリジナルグッズを販売した。

3月の特集(3月11日公開)
Oh Boy

3月のラジオ(3月11日放送)
「口紅をつけて外に出るその行為に男らしさを感じた」。男性解放をテーマに掲げるフォトグラファーと「男らしさ」を考えたNEUTのラジオ第3回[NEUT RADIO vol.3]

3月に出店したイベント(3月15〜16日開催)
FUKTORY

3月に主催したイベント(3月21〜24日開催 ※オープニングレセプションは3月20日)
ーー JUNCTIONーー分岐展

セクシュアリティに“ルール”はないと伝えた4月

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Photography: Ahida Agirre

「セクシュアリティにルールはない。迷ってもいいし、変わってもいいし、何か一つに決めなくていい」4月のNEUTの特集「Lost in Sexuality」ではそんなことを伝えるため、セクシュアリティが分からなくなった人や、それが変化することのある人、セクシュアリティのカテゴリーに対して疑問を抱く人のストーリーを聞いた。「渋谷のニュートラル」は、視聴者から募集した「NEUTで取り上げてほしいトピック」「NEUTでやってほしい特集」への意見やNEUTへの質問をピックアップして話す、生放送での企画会議となった。ウェブマガジンにとどまらないNEUTのメディア形態の広がりの可能性にも話が及んだ。

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Photography: Jun Hirayama

また、毎年4月24日に世界中で行われるファッションと環境を考えるムーブメント「FASHION REVOLUTION」のイベントにて、異なる分野の識者が“新しい会話”を生み出すトークセッション「NEUTALK」を開催。次月の特集に先駆け、古着のリメイクなど幅広い活動を行う432のメンバーTIAと、ファッションや化粧品のマーケティングを行うタニムラリサ、LEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターの赤澤えるをゲストに迎え、アパレル業界の今後について話した。

2018年そして2019年のNEUT BOWL 2019でもパフォーマンスを披露してくれたラッパーmaco maretsが企画する中目黒Solfaでのイベント「Woodlands Circle Club」に初めてNEUTが出店したのも4月だった。

4月の特集(4月23日公開)
Lost in Sexuality

4月のラジオ(4月8日公開)
「NEUTに組んでほしいのはどんな特集?」生放送で企画会議を開いたNEUTのラジオ第4回[NEUT RADIO vol.4]

4月に参加したイベント(4月24日開催)
「理由もなく高いブランドは消えちゃうと思う」。今後生き残るアパレルのあり方を考えたトークセッション「NEUT Magazine×FASHION REVOLUTION」 [NEUtalk vol.6]

4月に出店したイベント(4月28日開催)
Woodlands Circle Club:2

ファッションと環境をテーマとした5月

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Photography: 橋本美花

5月の特集は「愛があれば『ゴミ』なんてないのかもしれない」というメッセージを掲げた「WASTED LOVE」。ゴミの定義を考えながら、ゴミ同然に扱われる古着や古布をハンドメイドで生まれ変わらせるブランド432と運営する二人の若者に焦点を当てた。インタビューでは“新しい服”を作ることや、ストローを使うことの当たり前さに対する疑問などを話してもらい、2人の好きなものや、環境を考えるための「はじめの一歩」を紹介した。

同テーマで放送した「渋谷のニュートラル」にも、タニムラリサが出演。「環境問題を知ってしまったらどうやって服を選ぶ?」「生産過程が分からないけど応援する気持ちで買いたい友達のグッズやバンドTシャツを買うのは悪いこと?」などをトピックに、問題を綺麗事で片付けず、現実的にそしてポジティブにどう向き合うかを考えた。

5月の特集(5月20日公開)
WASTED LOVE

5月のラジオ(5月13日放送)
「私、10年後もこの服着てるかな?」環境問題を意識する人の“無理ない”服の選び方[NEUT RADIO vol.5]

5月に終了した連載(5月10日公開)
ノマド・ライター マキが届ける『ナイロビ、クリエイティブ起業家の肖像

世の中に溢れた「広告」の問題を扱う特集の準備をしていた6月

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Photography: Natsu Shirotori

次月に公開する「広告」にフォーカスを当てた特集の準備をしていた6月。「渋谷のニュートラル」には、特集の公開に先駆け、雑誌やアーティスト写真、そして広告と幅広く写真を撮る嶌村吉祥丸と、メルカリ社のコピーライター、フリー編集者/ライターとして活躍中の長嶋太陽をゲストに迎えた。編集長JUNとともにパーソナリティを務める音楽グループDos MonosのTaiTanは広告プランナーとして活躍しており、理想の広告のあり方や作るうえでの意識、現状の広告の問題点とその改善の難しさなど、主に広告を制作する者の視点から語った。

6月のラジオ(6月10日放送)
「広告は何のためにある?」制作の裏側を知るゲストに聞いた、広告との“上手な付き合い方”[NEUT RADIO vol.6]

「(まだ見ぬ)広告」について考え、初めて福井でイベントを開催した7月

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Photography: 橋本美花

7月の特集は、「(まだ見ぬ)広告」をテーマに、広告に出る側、作る側、見る側の視点から3人の女性にフィーチャーした「AD, Not Found」。社会に影響を与えてきた広告における「女性の描かれ方」の問題に焦点を当て、それに変化をもたらそうとする彼女たちの活動や思いを聞き、今後の広告が持ちうる可能性を探った。3人を含むNEUTのまわりのクリエイターの「好きな広告」を紹介する企画も、特集の一環として公開された。

「渋谷のニュートラル」では、数々のCMを手がけクリエイティブの祭典カンヌライオンズの開催期間中に行われる「Young Director Award(ヤング・ディレクター・アワード)2019」の短編フィルム部門で最高位に次ぐ「シルバー」を日本人女性として初受賞したフィルムディレクターJo Motoyoをゲストに迎え、世界の広告の事情と比較しながら、日本の広告の問題を考える回となった。

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Photography: Jun Hirayama

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Photography: Jun Hirayama

福井県福井市にて初開催された「ONE PARK FESTIVAL」にNEUTが参加したのも7月だった。同市の中心市街地のまさに中心に位置する「福井市中央公園」で7月6日(土)と7日(日)行われた同フェスティバルでは、アーティストのRagelowとともにNEUTSTANDを出店した。6日夜には同じくRagelowと共同で、人もドリンクも音楽も全て「ミックス(混ぜる)」する場を作ることを目指したイベントNEUTMIXを開催。福井産の無農薬スイカを使った「MIXED DRINK」やローカルのDJによる「MIXED MUSIC」を楽しみながら、さまざまな価値観を持つ人が集った「MIXED PLACE」として盛況だった。ONE PARK FESTIVALに出演したmaco maretsが、こちらでもパフォーマンスを披露してくれた。

7月の特集(7月1日公開)
AD, Not Found

7月のラジオ(7月8日放送)
「日本は問題を扱う力が余りにも無くて不安になった」。 数々のCMを手がけ、世界規模のアワードで賞を得たフィルムディレクターが語る、世界の広告事情[NEUT RADIO vol.7]

7月に出店したイベント(7月6〜7日開催)
ONE PARK FESTIVAL

7月に主催したイベント(7月6日開催)
NEUTMIX

1周年イベントに向けて動いていた8月&9月

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10月に開催を控えた1周年記念イベント「NEUT BOWL 2019」に向け、選考したサマーインターンと準備をスタートさせた8月と9月。同イベントそして1周年特集の制作のための資金を集めるクラウドファンディングも開始した。

8月にはキャンピングカーで47都道府県を巡る旅を行い、そこで出会った生産者をインタビューしNEUTで綴っていたデニムブランド「EVERY DENIM」の山脇耀平による連載「EVERY DENIM山脇の『心を満たす47都道府県の旅』」が終了。同月には、その集大成として伊勢丹新宿店メンズ館にて「47都道府県旅の終着展」と題したポップアップショップと、NEUTとコラボレーションしたトークショーを開催した。

また9月には、7月のONE PARK FESTIVALで好評を博したRagelowとのNEUTSTANDのコラボレーションが、maco maretsが主催する毎回大盛況の音楽イベント「Woodlands Circle Club:3」にて再び実現。NEUTMIXの際に制作したDAILY WORKERS × maco marets × NEUT Magazineのコラボレーショングッズも販売した。

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8月の「渋谷のニュートラル」では「食料問題」をテーマに、ハエの力を活用して、食品加工の過程などで排出される野菜や畜産の有機廃棄物から新たに食物を生産するための肥料や飼料を作り出す企業MUSCAの代表の流郷綾乃をゲストに迎えた。「食の循環」を考え直すことで、食べ物を選択できる未来を考えた。9月は、翌月の特集と1周年記念イベントでも協力してもらったハーバル・ライフ・スタイリストとしてブランドVerseauを立ち上げ、ワークショップなどを主催する村田美沙をゲストに迎えた。自身の体質改善のためにハーブを学び始めた彼女に、「野菜と薬草、雑草の区別は人間が決めているだけ」という事実から、ハーブと薬草療法、ハーブを使ったお酒についてまで、ハーブの世界の話を聞いた。

8月のラジオ(8月12日放送)
「肉や魚が食べられる未来を、子どもたちに」昆虫テック企業MUSCAがハエを活用して食料問題に取り組む理由[NEUT RADIO vol.8]

9月のラジオ(9月9日放送)
「雑草とハーブの違いは実は人間が決めている」身近なようで、意外と知らないハーブのあれこれを聞いたNEUTのラジオ第9回[NEUT RADIO vol.9]

8月に参加したイベント(8月24日開催)
47都道府県旅の終着展

9月に出店したイベント(9月15日開催)
Woodlands Circle Club:3

8月に終了した連載(8月7日公開)
EVERY DENIM山脇の「心を満たす47都道府県の旅」

リニューアル創刊から1周年を迎えた10月

※動画が見られない方はこちら
Art Direction: Ryosuke Kataoka
Video: Reo Takahashi
Video Assistant: Olivia Pierce
Sound : Hiroki Baba(KINSEN DESIGN)

リニューアル創刊から1周年を迎えた10月には、温めてきた特集「PRINTED WEB MAGAZINE」を公開。ウェブで読める形態を選択してきた理由を再確認しながら、ウェブマガジンだからこそ見える“紙にしかない自由”に光を当て、ウェブマガジンにしかできない形でそれを言語化・可視化・物質化したものとなった。

10月26日に笹塚ボウルで開催した1周年記念イベント「NEUT BOWL 2019」で行ったNEUTALKでは「『紙じゃない理由』と『紙にしたい理由』」をテーマにトークが繰り広げられ、会場では来場者が“紙版のNEUT Magazine”を直接手に取って見られた。多様な表現をし続けるライブアーティスト&DJによるパフォーマンス、スペシャルドリンク、NEUTSTANDなどさまざまなコンテンツを用意し、多様な人々が混ざり合った会場に、昨年と同様で500人以上の来場を記録した。

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Photography: 橋本美花

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Photography: Miyu Takaki

NEUT BOWL 2019と同日より約2週間にわたって開催されたSHIBUYA TSUTAYAでのNEUT Magazine1周年記念展「PRINTED WEB MAGAZINE」。NESTとのコラボレーションで実現した同展示では、PRINTED WEB MAGAZINEが直接読めただけでなく、mokaに制作を依頼した1周年記念ZINEの表紙原画の展示、特集と関連したキーワードから編集部が選んだ本やオリジナルグッズの並ぶポップアップも同時に行った。

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Photography: Reo Takahashi

「渋谷のニュートラル」は「表現とアイデンティティ」をテーマに放送され、ゲストとして東京のストリートシーンを盛り上げるアーティストJUN INAGAWAとミュージック&アート コレクティブ「tokyovitamin」でVJ・映像クリエイターとして活動するKENCHANが出演。一つの分野にとどまらず活動する彼らに、それぞれの表現の根底にある思いや、それを支えるアイデンティティを聞く回となった。

10月の特集(10月18日公開)
PRINTED WEB MAGAZINE

10月のラジオ(10月14日放送)
「キャッチコピーで人を表すことはできない」東京のストリートシーンを盛り上げるアーティストJUN INAGAWA / KENCHANの等身大の声を聞くNEUTのラジオ第10回[NEUT RADIO vol.10]

10月に主催したイベント(10月26日開催)
NEUT BOWL 2019
「ウェブになくて、紙にあるものは?」初の紙版を出したウェブマガジンと、メディアの形態について考える“新しい会話”[NEUTALK vol.7] @NEUT BOWL 2019

10月にSHIBUYA TSUTAYAのNESTと共同で開催したイベント(10月26日〜11月8日開催)
NEUT Magazine1周年記念展「PRINTED WEB MAGAZINE」

SHIBUYA TSUTAYAにてポップアップが引き続き開催された11月

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Photography: Reo Takahashi

SHIBUYA TSUTAYA6階にて開催されたNEUT Magazine1周年記念展「PRINTED WEB MAGAZINE」が11月8日で終了し、ポップアップは12月19日まで続いた。NEUTやNEUTの考えていることについて広く知ってもらうきっかけとなるイベントだった。

1月より続けてきた「渋谷のニュートラル」へのNEUT編集長JUNの出演は年内で終了することが決定し、11月放送回ではこれまでの放送を振り返ることになった。主に特集と関連させながら繰り広げられてきたこれまでの話をしているうちに話題は、TaiTanが日頃考えていたという「言葉のあり方」へと移った。インパクトがあり、のどごしのいい言葉ばかりが流行し、それによって一種の幻覚が形成されている現代社会において、そうした言葉を用いずに自身の主張や思想を正確に伝えるために必要なことは何かと考える回となった。

11月のラジオ(11月11日放送)
「言葉っていうのはそいつの体温と、ひいては人生とともに伝わっていく。だから面白い」“言葉のあり方”を考えるNEUTのラジオ第11回[NEUT RADIO vol.11]

複数の連載が最終回を迎え、NEUTのラジオも終了し、一年を振り返った12月

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Photography: Jun Hirayama

NEUT編集長JUNが1年間にわたってTaiTanとともにパーソナリティを務めた「渋谷のニュートラル」から“卒業”したり、本屋を営む柳下恭平が選書して読者の悩みに答える「かもめブックス柳下恭平の出張!ビブリオ人生相談」やアーティスト清水文太によるコラム連載「清水文太の『なんでも』」が終了するなど、節目を迎えた企画が多かった12月。NEUTのラジオ最終回では、今後より「こだわりを持ったものづくり(クラフト)」や「循環型のもの(サーキュラー)」が注目されることを予測し、「コミュニティ」をキーワードに2010年代を振り返りへと展開した。

同月にmaco maretsが主催し、彼の待望の3rdアルバムのリリースパーティを兼ねた「Woodlands Circle Club:4」に出店したNEUT。3度目のRagelowとのNEUTSTAND共同出店が実現した。2019年は彼らとのコラボレーションが目立った1年だったといえる。

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12月のラジオ(12月9日放送)
「コミュニティ」がキーワード。2010年代を振り返った、NEUTのラジオ最終回[NEUT RADIO vol.12]

12月に出店したイベント(12月21日開催)
Woodlands Circle Club:4

12月に終了した連載(12月26日公開)
かもめブックス柳下恭平の出張!ビブリオ人生相談

12月に終了した連載(12月27日公開)
清水文太の「なんでも」

 

本記事では、特集やラジオなど新たな取り組みを始めたNEUTの2019年を、コンテンツをピックアップしながら振り返った。今年に引き続き、来年もNEUTが変化し続け、多様な企画を企てていくのをどうか楽しみにしていただけだら幸いだ。

2020年のNEUTは、東京都内外でリアルイベントを増やし、より多くの人たちと会える機会を作るつもりでいる。一緒に何かをやりたい企業や団体、個人のコラボレーターを募集しているので、興味があったらぜひ声をかけてほしい。

コンタクト先はこちら
contact@neut.tokyo

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