男性にも「生理」はくる。売り切れが続出した「性別関係なく履ける生理用下着」が私たちに必要な理由

2017.8.18

Share
Tweet
 

「生理」は“女性”にだけくるものだと思ってはいないだろうか?

自分の経験をさらけ出して、そんな“常識”に異を唱えるアクティビストで、生理用タンポンをキャラクターを生み出したアーティストが アメリカのワシントンD.C.にいる。性別が女性でも男性でもない、ジェンダークィアなCass Clemmer(キャス・クレマー)だ。

「私は戦いをやめない#bleedingwhiletrans」

自分自身を男性とも女性とも自認していないキャスは、女性の性機能を持つトランスジェンダーで生理がある。啓発活動ではそれがどういうことなのかと経験を語り、「女性と自認していないのにもかかわらず生理と向き合わなければならない人がいる事実」を、#BleedingWhileTrans(トランスジェンダーで生理がきている)や#queeriods(クィアの生理)などのハッシュタグを使って訴えてきた。

width="100%"
キャスがタンポンのキャラクター「トニー」や生理にまつわるイラストを描いた缶バッジ。生理のある全てのジェンダーの人をサポートする取り組みの一貫として作られた
Photo by @tonithetampon

生理にジェンダーは関係ない

キャスのようなアクティビストが伝えてきているように生理が女性だけのものではないということは、女性以外のジェンダーの人に向けた生理用品が必要となる。そこで、アメリカのシカゴで作られたのがジェンダーレスな生理用下着ブランド「PYRAMID SEVEN(ピラミッド・セブン)」。

それは、クィアの人たちによる、“女性的なもの”を普段身につけない人に向けた生理用下着だ。これには自分自身を男性と自認していても身体が女性で生理のある人も含まれている。

width="100%"
Photo by PYRAMID SEVEN

width="100%"
Photo by PYRAMID SEVEN

これがどんな下着なのかというと、形は一般的に売られているブリーフと同様で、中は生理用ナプキンを取り付けられるようになっている。そして何よりの特徴は、よく売られている女性的なデザインの生理用下着とは異なり、デザインで特定のジェンダーの人を排除しないところだ。

width="100%"
Photo by @pyramidseven

生理用品売り場に行くと、可愛らしいデザインの商品を多く見かけるが、女性の誰もがピンクのレース付きのドレスを着たいと思っているわけではないように、女性だと自認している人でも可愛らしいデザインが好みな人ばかりではないだろう。

「生理は“女性”だけのもの」だという認識がなくなり、彼らが作ったようなジェンダーレスな商品が増えれば、多くの人が生理の期間をもっと快適に過ごせるようになるかもしれない。

PYRAMID SEVEN

WebsiteInstagram

width=“100%"
Photo by PYRAMID SEVEN

※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

Share
Tweet
★ここを分記する

series

Creative Village