“環境にいいゴミ作り”はやめよう。オーガニックコットンを使う前に服を作る人が知るべき、もう一つの手段|ALL YOURS木村のLIFE-SPECの作り方 #013

2018.1.22

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こんにちは!池尻大橋からALL YOURSというお店でDEEPER’S WEARというブランドを取り扱っている、木村 昌史(きむら まさし)がお送りします。

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前回のキャンプファイアのクラウドファンディング「サヨナラジーパン」は1月7日で終了し、1月15日から新プロジェクト「#作らないでつくる」がはじまりました。僕らの想像する、「未来のカタチ」をクラウドファンディングしたいと思っています。年明けも引き続き、オールユアーズは“共犯者”を募集しています!

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ヒトの悩みを解決するために、服をハッキングする男。

新年なので、改めてお話しさせていただくと僕らは「洋服=ファッション」じゃなく、「洋服=道具」だと思ってる。「インターネット時代のワークウェア」と言うコンセプトはここから生まれている。僕らの2018年からの目標は「服をハッキングするコト」。

どういうことかって?

ヒトには合理性以外にも惹かれる強烈なコトがある。それは「体験」や「思い入れ」と呼ばれるもの。一見すると「無駄」に思えるものでも、その人にとって「すごい大切なもの」そんなモノが確かに存在する。ニンゲンはひとつの要素で出来上がっている訳じゃない。

右へ左へ、前へ後ろへ、ゆらゆら、フラフラしているのだ。そのグラデーションのような、レイヤーになっている部分があるからニンゲンなのだと思う。

僕も無駄なコトが大好きだし、同時に意味のあるコトも好きだ。好き嫌い、趣味趣向、興味無関心。色々な部分に触発されて、ヒトは生きている。みんなが欲しいモノは作れない。それぞれ、好き嫌いがそこに存在するからだ。ビジネスとしての僕らのようなモノ売りには、そこが限界だと言ってもいい。でも、みんなが必要なものは、存在する。

「雨に濡れたくない」
「自分のニオイが気になる」
「色が落ちて困る」

そんな、根本的な悩みや、ストレスは結構なヒトたちが持っているはずだ。それは、今あるものをハッキングするコトで、解決できるかも知れない。そんな気持ちがどんどん強くなっていった。

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Photo by Daisuke Miyazaki

ニンゲン中心につくる。それが「ライフスペック」

最近は「オーガニックコットンを使用」という、環境に優しそうな言葉が並ぶが、捨てるために作られた服にオーガニックコットンを使用していても、本当に環境に優しいのかよくわからない。

僕の考える理想的な服は、でっち上げられたトレンドを追いかけて消費を繰り返す、「ゴミ」じゃない。服は食べて無くならないから、「流行り」を追いかけるために作られた服は、捨てるために作られる。あなたにとっては重要かもしれないが、世の中にとって無駄だし、不毛で、未来が見えず、なんてったって、環境に悪い。あんまり好きな言葉じゃないけど、サスティナビリティのカケラもない。別にエコを目指しているわけじゃない。そういう姿勢はない訳じゃないけど、特段アピールするつもりもないし、本当に必要なものを作っていれば、結果、エコロジーになるし、エシカルになるってだけの話だ。モノづくりそれ自体が素晴らしいんじゃない。作ったモノがニンゲンを前進させるから、素晴らしいのだ。

誤解を恐れず言えば、ニンゲンを前進させる優れたアイディアがないモノづくりは「ごみづくり」だ。僕らの製品は「ヒト」のストレスを無くして、行動力を上げる。そのためにつくる。それを「LIFE-SPEC(ライフスペック)」と僕らはよんでいるのだ。この思想を2018年はもっと深く、広く伝えるような活動をしていきます。

僕は衣料品の業界にいて、もう15年経つんだけれど、この世界のルールに矛盾を感じた。そう思った時に、「俺、70歳まで仕事続けられないな。このままじゃ。お客さんに嘘つきたくないし」と思ったのが、ALL YOURS を立ち上げたきっかけのひとつでもある。

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「無駄なモノ、作ってない?」と自問自答しなくなったら終わり。

アメリカのヴィンテージウェア。特にワークウェアやミリタリーウェアは何のために作られたのだろう?と考えてみると、ファッション消費のために作られたわけではない。

例えばワークウェア。LEVI’Sのジーンズはなぜ作られたのか?
例えばミリタリーウェア。M-65はなぜ作られたのか?

以前記事で詳しいことは書かかせてもらったけど、そこにはヒトが「ストレス」を感じる部分を衣類で解決しようとした工夫がある。そこには解決すべき問題があり、応えるべきニーズがあったのだ。必要だから作り続けられてきた。それがモノとしての本質だと、僕は思うのです。だから、長い間作られ続け、流通し、人の手にわたり、長い年月をかけて、古着(ヴィンテージ)として僕らの手元にまで残る。だから、古いものにも値段がつく。LEVI’Sの501®なんて、1890年誕生。もう130年近く作られてるんだぜ?服のそもそもは、カラダを保護したり、寒さ暑さから身を守るために生まれたはずだ。

今の服はその「必要」な要素を果たしているだろうか?という意味で、僕らはファッションの外側にいる。(ただ、絶対に時代性というものがあるので、その部分だけ間違えないようにしているけれど)少なくとも僕らは「リーバイスの501®」のような製品を作りたい。そこに挑戦している。ワンシーズンだけ着て捨てるようなモノづくりはまっぴらごめんだ。「無駄なモノ、作ってない?」これは毎回、自らに問いかける、重要な質問だ。

僕らの時代はアメリカのヴィンテージウェア=1940年代〜1970年代に作られた服がそう言われていたけれど、どうやら今は90年代のモノもヴィンテージというらしい。こっから2000年代の古着がヴィンテージと呼ばれるようになるのか?「ニンゲン中心」ではなく、「マーケティング中心」に作られたZARA、H&M、UNIQLO、GAPの服が「ヴィンテージ」と呼ばれるようになるのか?ちょっと、想像ができないよね。そんなのに価値がつくのかな?(僕がおっさんになっただけなのかも知れないけど…)

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Photo by ViewApart

2018年は「インターネット時代のワークウェア」を体現する年に。

服作りは、モノづくりじゃない。コト作りだ。そう「何かをするため」に洋服は存在する。洋服を消費するために存在しているのではない。これが基本的な僕らのスタンスでもあるのです。

僕らは、世の中の服という服を「ライフスペック」にしていく。僕らは無駄なものを作りたくない。だから、僕ら自身の製品を大量につくるコトもやりたくない。僕らが作らなくても、服という「インフラ」は世界中に転がっている。でも、それらは、ライフスペックウェアではない。ハッキングして、あらゆる洋服を「ライフスペック化」していく。

あなたの持ってる「普通の服」に「ライフスペック」をインストールできる。そんなプロジェクトを今月キャンプファイアで開始しました!これも「インターネット時代のワークウェア」を作るALL YOURSの使命だと思っています。結構前に言っていた事を、今年は実行に移していきます。

まだまだ、お店を移転してパワーアップさせることや、これからリリースするパワフルな製品など、色々語りたい事はつきませんが、相当長くなってしまいそうなので、新年の挨拶として、この辺で。

こんなめんどくさいことを年始から書いていて、お付き合いいただいた方々には本当に感謝しています。こんな感じで2018年もよろしくお願いします!

ALL YOURS CO.,LTD
ライフ・スペック伝道師
Masashi Kimura(木村 昌史)

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24ヶ月連続クラウドファンディングに挑戦中です!

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ALL YOURS
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TEL:090-6075-5854

住所:〒154-0004 東京都世田谷区太子堂4-4-5 三軒茶屋リリエンハイム #1004

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DEEPE’S WEAR

Website

服を選ぶとき、何を基準に選んでいますか。
天候や環境を考えて服を選ぼうとすると、着られる服が制限されてしまう。
そんな経験ありませんか。
そこで、私たちDEEPER’S WEARは考えました。
服本来のあるべき姿とは、時代・ライフスタイル・天候・年齢・地理など、
人ぞれぞれの環境や日常に順応することではないだろうかと。
あなたの持っている服は、どれくらいあなたに順応していますか。
服にしばられず、服を着ることを自由にする。
人を服から“解放”し、服を人へ“開放”する。
このDEEPER‘S WEARの理念を可能にするのが、
日常生活(LIFE)で服に求められる機能(SPEC)を追求した日常着(WEAR)、
「LIFE-SPEC WEAR」なのです。
DEEPER’S WEARはALL YOURSが取り扱うブランドです。

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※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

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