「市販のプロテインバーへの不満」を起点に学生ふたりが考案した、栄養価が高くサステイナブルなコオロギバー「EXO」|GOOD GOODS CATALOG #028

Text: SHIORI KIRIGAYA

Photography: ©︎EXO

2018.11.5

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フィンランドで発売されたコオロギ70匹を練りこんだ「昆虫パン」や、「昆虫を食べることで多様な食文化に触れてほしい」と話す高田馬場の昆虫・珍獣を扱う「獣肉酒家 米とサーカス」など、NEUTではサステイナブルな食材として注目を集める“昆虫食”について紹介してきた。

そのなかでも、コオロギを使ったパンに使われているような、粉末にしてあるものなら、見た目からは昆虫だとわからないため比較的取り入れやすく食べやすいかもしれない。今回のGOOD GOODS CATALOGで紹介するのは、こだわりのコオロギの粉末を使用したプロテインバー「EXO」(エクソー)だ。

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鶏や牛を食べるよりもタンパク質を多く摂りやすい

ジムでワークアウト姿の人たちをイメージに使うコオロギバーを中心に販売するアメリカのブランド「EXO」。コオロギを小麦粉のような粉末にし、ドライフルーツやチョコレートなどを混ぜたプロテインバーが、彼らの主力製品だ。使用するコオロギは、オーガニックの認定を受けた穀類を餌に育てたものであるというこだわりよう。

フレーバーはアップルシナモンやバナナブレッド、チョコレートファッジブラウニー、ピーナツバター&ジェリーなどアメリカらしさの利いたものばかり。また、グルテン、乳製品、安定剤を含まない。

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ブラウン大学の寮でルームメイトだったギャビーとグレッグのふたりは、EXOを立ち上げたきっかけとして「栄養面を考えたとき、自分たちの欲するようなプロテインバーがないことへの不満」をあげているが、なぜ彼らはコオロギに注目したのだろうか。それは、そのサステイナブルさだけでなく、高タンパクで低脂肪であることに惹かれたから。

サステイナブルなのは、鶏や豚、牛などと比較して必要とされる水の量が少なく、少ない資源で生産ができるというところと、排出する二酸化炭素量の少なさにある。彼らによると、二酸化炭素は牛が排出するもののわずか1%しか出さない。またタンパク質についても高い含有量を誇る。身近な動物性食品のタンパク質の量を比較するとビーフジャーキーでは33%、鶏肉では23%、サーモンでは22%、卵では12%であるのに対し、粉末のコオロギでは65%も含んでいるのだという。したがって、まさしくコオロギはプロテインバーに最適な食材といっていい。

食料危機に対するクリエイティブな対処法

今に始まったことではないが、現在の世界において、食料配分の不均等が大きな問題だ。経済的に豊かな国では食料廃棄が問題に、一方経済的に貧しい国では食料不足が問題となっている。今後の世界では、それらの問題に加えて、地球環境の悪化により今まで生産できていたはずの食料の生産量が減少することや、化石燃料にとってかわるエネルギーのひとつとして作物が利用されてきていることが原因で、食料危機に陥るといわれている。

人が生きていくうえでの食料をどう調達するのか、ますます「食」の問題に対する議論が必要となってくるが、理想をいえばクリエイティブな方法で対処ができるようになるのがいい。今回紹介した、昆虫を粉にして食べやすくするだけでなく、混ぜる素材の品質や味にもこだわり、スタイリッシュに作ってあるコオロギバーは、そのためのアイデアのひとつだと考えられる。

 

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