メガネがチャームポイントで、渋い歌声にアクロバティックなダンスと一際存在感を発揮するSUZUKA。幼少期からダンスとミュージカルのスクールに通い、2015年に個性と自由ではみ出す4人組ダンスヴォーカルユニット「新しい学校のリーダーズ」を結成。セーラー服を身に纏い、歌とパフォーマンスをする彼女たちは、いわゆる学生時代の鎧のようなものをあえて着ることで、それぞれのアイデンティティを見せている。
新しい学校のリーダーズは、パワフルなダンスを武器に、全曲メンバー振り付けで構成されたライブが“おでんの中の大根より熱い”と支持され、アジアのカルチャーを世界に発信するレーベル88risingより2021年世界デビュー。SNS総フォロワー数は500万人超え、若者に絶大な人気を誇る。8月には初のアメリカでの単独公演を決行、大成功を収めた。
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今回は、そんな国内外で人気を拡大し続けている彼女たちのメディア初のメンバー個人取材となる。一人一人にスポットを当て、グループのなかで感じることや、メンバーへの思い、これまでの歩みを聞いた。それぞれから新しい学校のリーダーズの輪郭を浮かび上がらせると同時に、個人が考える「自分らしさ」に迫っていく。
―どんな幼少期を送っていましたか?
母親が洋楽好きで、家ではビヨンセ、レディ・ガガ、マイケル・ジャクソンの映像や音楽が常に流れているような環境だったんです。なかでも母親はビヨンセが好きで、音楽が流れ始めると一緒に真似て踊るのが定番でした。音がなると自然と踊りだすような子だったので、お姉ちゃんが習っていたダンススクールに、3-4歳の頃から通い始めました。ダンスだけでなく、ミュージカルもあって、歌ったり踊ったりしてましたね。
―もともと人前に出るのは得意なほうだったんですか?
1年に何回も発表会があったので、ステージに立つのが大好きな子でした。大阪では結構有名なスクールで、3~4歳の頃からリーダーズになるまで通っていたので、いろんなことを経験させてもらいましたね。
ースクールでの時間はどのようなものでしたか?
200人くらいのメンバーが発表会に出るので、センター争いのオーディションがあって、殺伐とするときもあったんですが、私はわりと自由にのびのびしていたと思います。レッスンはすごく楽しかったけど、修行みたいな面もあったので、たくさん怒られてきました。なかでも印象的な出来事が、尊敬するダンスの師匠とステージに立つことになったとき、練習中に「犬になってみて」と言われて、犬になってみたら「あんた、全然解放してないやん!」と、喝を入れられて。そこから45分間、ずっと犬になりきる練習をするということがありました。涙ながらに動いていましたが、やり切ったあとは、仲間や先生が泣きながら拍手をしてくれて。ここでの経験があったからこそ今の自分があるのかなと思いますね。
ースクールに入ったときから、「何者かになる」みたいな意識はありましたか?
そのときは特になかったです。お姉ちゃんが入っているし、ダンスが好きだから習っていたので、楽しい気持ちが一番でした。
ーダンス以外で熱中していたことはありますか?
お笑いですかね。ダンススクールの8歳歳上のお姉さんと、自分で書いたコントをスクールで披露したときがあって、先生に「面白いから大会出てみたら?」と、言われたことがありました。毎週、吉本新喜劇を見ているくらいコントが好きだったので、それを機に友人とコンビを組んで、オーディションを受けたことがあります。会場審査まで進めたので、そのときはかなりストイックにやっていましたね(笑)。
ー新しい学校のリーダーズのユーモアさはそこからきているかもしれないですね。
そうだと思います。今思うと、小さい頃から面白いことを常に考えているような子でした。友人ともよくふざけてモノマネやコントをしていましたし。
ーグループで活動していくなかで、個人で大事にしていることはありますか?
小さい頃から仕切ることが好きで、「みんな集まって〜」と周りへ呼びかける自分に酔うタイプでした(笑)。リーダーズでもステージに立ったときに、リードを切っていく役目なので、もともと自分に備わっている瞬発力や爆発力は大事にしています。それぞれの強みがあるからこそのバランスで、私たちは成り立っているんですよね。あとは、メンバーを大切に思う気持ち。自分たち以外の多くの人が関わっているからこそ、成り立っているグループだと思っています。中心にいる私たちがいい関係性でないと、私たちの周りにいるたくさんの人にも悪い影響を与えてしまうと思うんです。当たり前のことだけど、私たちが気持ちいい関係性を保っていくには、変なプライドや邪念はいらないなと思って、そこに気づけてからは、みんなへの愛がさらに深まりました。
ー思春期から活動していましたし、普通はプライドがぶつかったり、邪念が生まれそうですよね。
通っていたダンススクールでもそういった経験があったので、普通は生まれますよね。私のなかでもいろんな葛藤がありました。入ったばかりのときは、自分の才能を目に見えるものにしたいと、自信をつけていくための作業をしていて。メンバーに対しても、自分をガードして、守るのに必死だった時期もありました。けど、その経験や過ごした時間を経て、頭の中がどんどんシンプルになっていったし、自信もついたので、素直に愛を伝えられるようになりましたね。お互いを理解していくには、自分の気持ちをたくさん話すことや、時間を共有していくことが大事なことなんだと思いました。
ー自身の個性はどのような部分だと思いますか?
自分のなかにある概念を壊し続けていくところ。壊し続けることで見えてくる、やばい自分が好きなんです。最近は絵をよく描いているんですが、絵って自分で筆を進めていくので、囚われない自由さがあると思うんです。それこそ人を描くといっても、いろんな形に描けるし、当たり前から解放されていく作業だなと感じています。そんな当たり前のフィルターを取っ払い続けていることが、自分の個性に繋がっていると思いますね。
ー「やばい自分が好き」だという自己肯定感はどこからきていますか?
家族から愛情をたくさんもらって育ったのもあって、自然と自分を愛すことができていたのかなと思います。こうして表に立つようになって、いろんな場所で刺激をたくさんもらってきたので、次は自分がそれをどんどんアウトプットしていく使命があるなと感じていて。それをお客さんや周りの人に与えていくためには、自分の納得のいくものを用意しなければならなくて、たくさん準備するんです。それを繰り返して力にしてきたので、自然と自信がつくようになったのかなと思います。あとは、絵を描き始めたことや、LAに行った経験も大きいと思います。ここ2-3年で特に自己肯定感が上がった出来事でした。
―音楽制作で2ヶ月半ほどLAに滞在していたそうですが、印象に残っている出来事はありますか?
「Head In the Clouds」で、2万人ものお客さんを前にライブをしたことです。ステージに上がった瞬間に、全身で感じた鳥肌は一生忘れないと思います。これまでずっと、マイケル・ジャクソンや、レディ・ガガのパフォーマンスを観てきて、そのスター性に痺れてきました。お客さんの熱狂ぶりや歓声を聞いて「私たちもスターじゃん」って、やっと映像の中の人になれたなと、大興奮でした。ついテンションが上がって、投げキッスもしましたし(笑)。
―大舞台で緊張はしませんでしたか?
全くしなかったです。このために練習もしっかりしてきたので、楽しむだけでした。
ーこれから個人で挑戦していきたいことはありますか?
いろんな表現をしていきたいです。今は制服を着て、新しい学校のリーダーズのSUZUKAとして、伸び伸びと表現をしていますが、私のなかではこれも自分の人格の一部分。まだ自分はいろんなカテゴリーを持っていて、そこに希望と可能性を感じています。いずれはこのカテゴリーに限界がくるほど、さまざまな一面を見せていけたらいいなと思います。経験によってカテゴリーも変わってくると思うので、これからの自分がどうなっていくのかも楽しみです。
ー最後に、新しい学校のリーダーズを通してオーディエンスに伝えたいメッセージはありますか?
同世代の日本人のなかで、私たちが一番すごいんじゃないかって、根拠のない自信があります。誰にも負けないくらいのピュアな愛で思い合う 4人がいて、そんな私たちを広げてくれるたくさんのチームがいて、ファンがいて。すごく幸せなことだと思います。ステージに立つ私たちを見て、やる気が湧いたり、何か始めたいと思ってくれたら嬉しいですね。まだ私たちを知らない人も、存在を知ることで新たな刺激を与えられると思うので、ぜひ覚えてください!
新しい学校のリーダーズ
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新しい学校のリーダーズ a.k.a. ATARASHII GAKKO!
個性と自由ではみ出す4人組ダンスヴォーカルユニット。自称”青春日本代表”。
パワフルなダンスを武器に、全曲メンバー振り付けで構成されたライブが熱いと支持され、アジアのカルチャーを世界に発信するレーベル88risingより2021年世界デビュー。それ相応のざわつきを生み出し、SNS総フォロワーは500万人Over!、動画のクリエイションにも個性を発揮。振り付け師集団としても多数のオファーを受け、活動の幅を広げている。
新曲「HANAKO」リリース!
各ダウンロード&サブスクリプションサービスにて配信中。
今作は日本の学校ホラーの定番「トイレの花子さん」をテーマにした楽曲となり、プロデューサーには前作同様にマニ―・マークを迎え、作詞は新しい学校のリーダーズが担当し奇妙で可愛い楽曲に仕上がっている。
『ISSUE 2022 YELLOW LIGHT』
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