5月16日の月曜日の夜。 2014年にノーベル平和賞を受賞したカイラシュ・サティヤルティ氏を招いた2つのイベントをBe inspired!を運営するHEAPS.株式会社(以下HEAPS)が開催。 延べ300人以上もの来場者を動員し、両イベントとも満員御礼に終わった。
今回のイベントは、日本を拠点に世界の児童労働問題に取り組む認定NPO法人ACE(エース)の活動資金をHEAPSが緊急支援する“子どもの未来を作るプロジェクト”の一環として行われた。
開催されたイベントは、「値段のないレストラン」と「ゲリラシネマ」の2つ。それぞれユニークな仕掛けがあり、来場者は「児童労働問題」を解決するために、ACEへ支援金を寄付した。
100円から。あなたが「値段」を決めるレストラン、一夜限定オープン。
「値段のないレストラン」は、訪れたお客様自身にその日来て、見て、体験したことの価値を考え、いくら払うか値段をつけてもらうイベント。なんと、参加チケットは100円からで、代金を自分で決めて購入することができた。来場者には児童労働問題やカイラシュ氏の活動に関心の高い方、普段から積極的にチャリティー活動を行っている方などが見えた。
イベントは、HEAPS代表の吉岡賢司の挨拶から始まり、その後食事がスタート。
イベント中盤になると、クリエーティブディレクター兼コピーライターの並河 進さんとシンガーソングライターである尾崎豊さんの息子・尾崎 裕哉さんももう一つのイベント「ゲリラシネマ」からそのまま「値段のないレストラン」へ来場した。
イベント後半では、認定NPO法人ACEの代表・岩附 由香さんが登壇。
このタイミングでお客様にデザートとiPadが配布され、岩附さんからACEの活動内容とデザートに使用しているチョコレートの説明が行われた。
続いて、2014年ノーベル平和賞受賞者のカイラシュ・サティヤルティさんが登場。「児童労働問題」をテーマに、行動することの大切さを訴えたスピーチを行い、会場の熱気は一気に高まった。
最後に来場者一人ひとりにビルケースが配布され、この日体験したことの値段を考えて書いてもらい、支援金の総額を発表してイベントは終了となった。
来場者には、HEAPS制作の非売品冊子URBAN ISSUE、マグカップ、チョコレートが入った「値段のないレストラン」オリジナルのトートバッグが配布された。
「本当のおしゃれ」を考えるドキュメンタリー上映イベント「ゲリラシネマ」開催。
もう一つのイベント「ゲリラシネマ」には、Be inspired!のメインの読者である20~30代の方々が200名弱参加。
こちらのイベントは、若い人たちに「児童労働の問題」を知ってもらい、考え、行動することをを目的とした。
イベントには、「値段のないレストラン」にも参加して頂いた並河 進さんと尾崎 裕哉さん、また、エシカルファッションブランドINHEELS代表・ディレクターの岡田 有加さんを招き、『本当のおしゃれって?』というテーマで、30分ほどのトークショーからスタート。
トークショー後半には、ACE代表の岩附 由香さんとカイラシュ・サティヤルティさんも登場し、会場は一気に盛り上がりをみせた。
トークショー後は、ファストファッション業界の労働問題をリアルに描いたドキュメンタリー「THE TRUE COST」を上映。
来場者には、イラスレーターのface氏とAimi Odawara氏が手がけた限定Tシャツと、チョークアーティストのChalk BOY・HENLY氏による描き下ろしポスター&イラスレーターのNANAMY氏による描き下ろしイラストブローシャーを配布した。
また、Chalk BOY・HENLY氏には、映画上映後に来場者が支援金を投函するドネーションボックスへのライブペイントも行った。
世界を変える「一歩」をつくるために
今回のイベントで、「値段のないレストラン」では335万2189円、「ゲリラシネマ」では11万9998円の支援金を集めることができ、ACEへの支援金の合計金額は、なんと「347万2187円」にまで及んだ。今回の2つのイベントが、300名ほどの来場者にとって、「児童労働問題」に対して何かの一歩を踏み出すきっかけになれば幸いである。
HEAPSは、今後もメディアの枠に留まらず、クリエイティブに社会を変える活動をしていきたいと考えている。
※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。