フェアトレード、ダイレクトトレード、ベジタリアン、ビーガン、ゼロウェイスト、昆虫食、未来食…。東京の街に日々増えていく、お腹をただ満たすだけではない「思想の詰まった飲食店」。
「海外からビーガンの友達が日本に来ていて、ビーガンメニューのあるレストランを知りたい」、「サードウェーブの先を行くコーヒーが飲みたい」、「フードロスがないレストランに行きたい」、「友達や恋人と健康にいい食事をしたい」などなど。そんなニーズに答える連載です。
「食べることはお腹を満たすだけじゃない。思想も一緒にいただきます」。その名も『TOKYO GOOD FOOD』。フーディーなBe inspired!編集部が東京で出会える、社会に、環境に、健康に、あなたに、兎に角「GOODなFOOD」をウィークリーでお届けします!
それでは第4回目の『TOKYO GOOD FOOD』いってみましょう!
WHERE IN TOKYO
第4回目は、最近イケてるお店が増えている日本橋や神田ともほど近い岩本町の神田金物道りに2013年にオープンした「北出食堂」。日本っぽい店名からは想像もつかないが、実は「メキシカンタコス」がおいしい食堂。
以前、NYに住んでいたという店主の北出茂雄さん(通称シゲさん)にオススメの一品や、お店のコンセプト、そして“GOODなポイント”などを伺いました。
WHAT’S GOOD
Be inspired!(以下Bi)お店の一番のオススメの品はなんですか?
メキシカンタコスです。
Bi:オススメの理由はなんですか?
手作りのコーントルティーヤは、Non-GMO(遺伝子組み換でない)のコーン粉(マサハリナ)を使用し、毎朝晩ハンドプレスで作っているから。 具材もスタンダードからオリジナルまで現在15種類。北出食堂はタコスの多様性にポテンシャルを感じ、東京ならではのタコスを目指しています。
CONCEPT & PHILOSOPHY
Bi:お店のコンセプトや信念を教えてもらえますか?
お店のコンセプトは、食堂なのにバーカウンターがある「BARのある食堂」です。「美味い食事」と「美味しい酒」が、カウンターで横につながり、お客さんに楽しんでもらいたいという思いが込められています。
また、食事とは私たちの身体と精神を作ると考えています。 食べ物は血となり肉となるだけじゃなく、その人の心も変化させるものだと信じている。 なので、誰が作ったかわからないデキアイのものは一切出しません。
Bi:お店ができるまでの経緯はなんですか?
2007年に僕がニューヨークにDJとして(遊びに)行ったことがきっかけですね。そこで現実にぶち当たった僕は、現在のパートナーのNYブルックリンで数々のレストランを営む鈴木誠氏と出会い、飲食の修行させてくれと頼み込み、修行を積みました。その後、結婚を理由に丸6年のニューヨーク生活を終了させ帰国しました。
帰国後、家探しの途中に今の物件を見つけてしまい、一時帰国中だったパートナーに相談したり、たくさん方々の協力を経て、トントン拍子にオープンの話が決まり北出食堂が完成しました。
CHANGE SOCIETY
Bi:北出食堂を通してどのように人々の意識を変えたいですか?また、社会や地球に貢献していますか?
オープンしてからずっと変わらず「地に根ざすこと」をこころがけています。街を盛り上げることなら、絶対に断らず、スタッフ諸々率先して参加、地域の人と人の出会いや交流は大切にしています。店で出会ったかけがえのない仲間や恋人、色んな意味でここがあってよかったと思ってもらえる事を願っています。
また、今後の目標として国産コーンのトルティーヤ製作を目指して自社農園や地球環境の改善に取り組んで行きたいと思っています。
「誰が作ったかわからないデキアイのものは一切出しません」
そうシゲさんがいうように現代の食生活は“デキアイ”で溢れかえっている。そんな時代だからこそ、北出食堂のような、Non-MSG(化学調味料不使用)、Non-GMO(遺伝子組換え食品でない)の“作られてない味”を安心して食べられる場所が日本にもっと必要なのだ。
また、「食事とは私たちの身体と精神を作る」と彼がいうように、身体だけでなく心もヘルシーになるメキシカンタコスが食べられる北出食堂。ファストフードやコンビニフードなどの“デキアイ”にはない作り手の温もりを感じに、次の休みの日に行ってみてはどうだろうか。
来週の『TOKYO GOOD FOOD』もお楽しみに!
※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。