私たちが手に入れられるファッションアイテムの選択肢は、2000年代後半に日本にファストファッションが進出してきて格段に増えた。だが私たちが手にできる低価格の商品の数と引き換えに、世界の低賃金労働に苦しむ人を増やし続けているのかもしれない。社会の行方を左右する1人の消費者として、私たちはどんな商品を選んだらいいのだろうか。
先月から始まった、Be inspired!編集部が商品をピックアップして「人や環境、社会に優しく主張のあるWARDROBE(衣装箪笥)」を作っていく連載「GOOD WARDROBE」。今回は、スペイン発のシンプルながら遊び心のあるデザインの商品が特徴の「Thinking MU」を紹介する。
ーThinking MUの商品を通して訴えたい問題は?
環境問題や労働問題、アーティストが職業として成り立ちにくいという問題です。でも洋服を通して一番伝えたいのは、ブランドのモットーにしている「Life is an attitude(人生は自分の心がけ次第)」というメッセージ。私たちは心がけがそんな問題のはびこる社会を動かせると信じています。
-Thinking MUを作ろうと思ったきっかけは?
Thinking MUは“世間の枠組み”からはみ出したヒップスターたちのために作られた、バルセロナのブランドです。私たちは2010年からチームとして、日々の心がけの大切さに気づいている人に向けた持続可能なファッションアイテムを作っています。
何よりも持続性を重んじているので、商品に使っている布やアクセサリーなどはすべて丁寧に作られたオーガニックのものやリサイクルされたものなど品質の高い素材です。このような素材で作ったファッションアイテムを通して、自然や職人技、ユーモア、音楽、そして人からもらったアイデアからできあがったブランドの個性を同じ価値観を持つ人たちに共有し、インスパイアできていることを嬉しく思います。
ーThinking MUの商品の特徴は?
商品は最高の品質のオーガニックやリサイクルされた素材から作っており、製造の過程では環境や労働者に配慮しています。そして、私たちと似た価値観を持つグラフィックデザイナーやイラストレーター、コピーライターとチームを組み、洋服のパターンやデザイン、人目を引くようなキャッチコピーを生み出しているのです。
そんな人々が混ざり合ったチームとして、常に異なる方面から得られるクリエイティブなインスピレーションに敏感になるようにしています。
ー問題を解決するためにファッションには何ができるの?
私たちのファッションブランドは、それぞれの人の「心がけ」や「やる気」から始まった環境をよくする活動をサポートし、可視化するプラットホームです。
ローカルのアーティストの活動を支援することも私たちの方針の1つで、グラフィックデザイナーやイラストレーターらに加え、フォトグラファーやグラフィティアーティストなどのクリエイターたちともパートナーシップを組み、「変化を目指すクリエイティビティに満ち溢れた空気」を世界へと届けたいと思っています。
ーThinking MUの商品はどこで買えるの?
オンラインショップから購入できます。日本では以下の東京の3店と、大阪の2店で取り扱っています。
<東京>
SEILIN
〒153-8525 東京都目黒区青葉台1-13-6
AND A
〒107-0061 東京都港区北青山2-5-1
MST
〒107-0062 東京都港区南青山5-6-14
<大阪>
BEYOND COOL
〒542-0081 大阪府1-16-13 堺筋ベストビル10階
KARMA
〒530-0043 大阪府北区天満2-10-19 404号
洋服は何のために着るものだろうか。現代では体を保護するためだけではなく、「自己表現の手段」として洋服を着ることが一般的となっている。だからこそ着るものを自分の共感できる作り手から購入し、それを自分が人に伝えたいメッセージを発信する手段として着ることもできる。
Thinking MUがしているように、自分の社会を変えようとするエネルギーを他のクリエイターたちと掛け合わせ、ファッションをプラットホームに実践し世界に届けるやり方は、異なる分野で活動していても参考にできるかもしれない。
※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。