「エコ」な下着と聞いてどんな下着をイメージするだろうか?
では、「エロ」な下着と聞いてどんな下着をイメージするだろうか?
おそらく全く違う2つの下着をイメージしたことだろう。
しかしここに「エコ」と「エロ」を同時に満たすブランドがある。NY発の下着ブランド「The End Lingerie」(ジ・エンド・ランジェリー)だ。乳首が見えるデザインのブラにTバックやシースルー素材のパンツなど、デザインはどれもセクシーなものばかりの同ブランド。一方で使用する素材は環境と肌に優しいオーガニックコットンにこだわり、最近では「One Tree Planted」(ワン・ツリー・プランテッド)という商品が一つ売れるたびに木を植える活動も始めた。
The End Lingerieの創始者は台湾出身のデザイナーでモデルのBei Kuo(ベイ・クオ)。現在NYを拠点に活躍するベイにセクシーでエコフレンドリーなThe End Lingerieの活動について話をうかがった。
ーブランドのテーマを教えてください。
ブランドは私のボーイフレンドのボディピアスに着想を得たの。私はタトゥーはいくつか入れているんだけど、ボディピアスは大好きなのに痛いんじゃないかと怖くて。だから私が大好きなボディピアスとランジェリーを組み合わせたらいいかもって思って。
ーThe End Lingerieというブランド名に込めた意味は?
これは私の背中のタトゥーからとったの。随分前から「THE END」と描かれたタトゥーを入れていて、ブランドのアイデアはとても個人的なものだったし、私にとって肌に刻んだものをブランドの名前にすることは自然なことだった。それに、下着って第二の肌みたいなものだと思うし。
ー環境問題を意識した商品を作ろうと思ったきっかけを教えてください。
環境に優しいかどうかっていうのはいつも考えてること。ファッションは地球でもっとも環境に悪い産業の一つだから、これは変えなきゃって。そのためにはみんながもっとどうしたら環境が良くなるのかについて考えるべきだと思う。ゴミを減らすためには何ができるのか…どんなに小さなことでもいい。今年、The End Lingerieは「One Tree Planted」(ワン・ツリー・プランテッド)っていう団体と一緒に活動を始めたの。私たちが商品を売るごとに木を植えるんだ。
ー商品として、どうして下着を選んだのか教えてください。
私が台湾にいた頃、社会の美の基準から外れているといつも感じていた。でもNYに来てそれが変わった。NYは、自分らしい美に気づかせてくれたし、多様性や違いを受け入れることを教えてくれた。前より自信が持てて、自分が女性としてどうありたいかがわかるようになった。それが私がランジェリーに興味を持ち始めたきっかけ。もちろん、ファッションデザイナーとして自分のために何かを作ることは自然なことだった。そうやってThe End Lingerieは生まれたの。
ー環境に優しい商品の多くはシンプルなデザインや可愛らしいデザインのものが多い中でThe End Lingerieのようにセクシーなデザインは珍しいと思います。デザインに関して大事にしていることはありますか?
さっきと同じだけど、環境に優しい商品っていうことはいつも意識してた。でもエコなファッションアイテムっていつもエジーさに欠けると思ってた。だから私はエコアイテムの業界だけじゃなくて(環境に優しくない)ファッション業界にもエコウェアもセクシーでかっこいいってことを証明したかった。好きなだけ「エッチ」なものを持っていたっていいし、同時にそれが環境に優しい素材であるのは可能なんだってことを!!
ーデザインについてはどんな反応がありましたか?
この5月でThe End Lingerieは3周年を迎えるんだけど、ここまで本当に素敵な旅だった!私たちのファンはとっても愛があって支持的で、彼らなしではここまでこられなかった。お客さんからはすごくポジティブな感想をもらっていて、私たちの商品が着心地がいいのにセクシーで驚いたってみんな言ってくれる。
ーThe End Lingerieをどんな人に着て欲しいですか?
みんな、そして誰でも!男か女かも関係ない。The End Lingerieを着て自分が美しいって感じられるならぜひ着て欲しい!!私たちはみんなに自分の体が好きになって欲しいだけなの。
ーThe End Lingerieを通して伝えたいメッセージはありますか?
ドレスアップは自分自身のためにして!自分を美しく、セクシーに見せるためには何もいらないの、私たちのランジェリーでさえもね。あなたはあなただというだけで美しいんだから!
ー今後の展望を教えてください。
今度の夏にレオパード柄のコレクションをリリースする予定。みんなに見せるのが待ちきれない!
環境に良いファッションアイテムを探すと、シンプルで真面目なデザインのものにたどり着くことが多い。それ自体は全く悪いことではないが、エコファッションというと限られたイメージがあることは否定できない。そんな中、The End Lingerieのアイテムはセクシーさも環境への配慮も両方欠かさない。「There’s nothing sexier than saving the earth(地球を守ることよりセクシーなことはない)」、ブランドのホームページに掲げられるこの言葉のように、環境について考えることはセクシーにもなりうるのだ。