ドイツ生まれでホロコーストの孤児となり、シングルマザーとして娘を育てながらフランスの名門大学で心理学を学び、3度目の結婚で最愛の夫と結ばれ、6月に誕生日を迎えて91歳になった今も世界中を飛び回りながら現役で活躍するセックスセラピストであるドクター・ルース。“性”に関するトピックがタブーだった時代より「ノーマルなんてない」と語り、人工妊娠中絶やLGBTQの権利問題に寄り添い続けてきた彼女。波乱万丈のなかで、いつでも笑顔を絶やさず楽しむことを忘れない彼女の人生を描いた初のドキュメンタリー映画『おしえて!ドクター・ルース』が2019年8月30日(金)より公開される。
今回は同作の公開に合わせ、ニューヨークを拠点とする彼女にNEUT読者の恋愛や仕事、性に対するお悩みに答えてもらう機会を特別に得た。お悩みは、編集部が作成した募集フォームを通して集めたもの。どんな相談に対してもポジティブに一刀両断する語り口で人気を博した彼女らしいアドバイスをもらったので、もやもやした気持ちを抱えている人にぜひ読んでもらいたい。
Photography: MAYUMI NASHIDA
2日に一度は出かけ、隣に座った人に話しかけてみて
東京都在住の女性 yumyumから寄せられたお悩み:いま、恋人がいません。30歳目前になり、結婚など焦る気持ちがあるのですが、好きな人もいないし、気になる異性もいません。結婚や子どもを欲しいという気持ちはあるのですが、その一方で、このまま1人でも案外楽しく生きていけるのかな、という気持ちもあります。 まだわからない将来のことで不安にならず、もっと今を楽しく生きるアドバイスがあれば、お願いします。
ドクタールースの回答:私がいつも本で提唱しているのは2日に一度は必ず夜出かけなさいということ。仕事をしているのなら、毎晩は無理だと思います。でも、2日に一回は、夜出かけて、独身の人達がいる所に行かなくてはダメです。それからデート用のアプリを使うこともおすすめします。ただし、2人っきりになる場所でデートしてはいけません。また暗い場所でもデートしてはいけません。ホテルのロビーなどに行くこと、またはコンサートもおすすめです。何かを学ぶレクチャーなどもいいと思います。そして隣に座っている人に話しかけてみてください。家にひとりぼっちでいるなんてことをせずに、自ら行動を起こさなくてはダメです。
仕事とプライベートで別の考え方を持って
東京都在住の女性 匿名から寄せられたお悩み:仕事のパフォーマンスが悪いと恋愛をしてはいけないように思うことがよくあります。本当はそれぞれ別のものだと考えていいはずだと思うのですが、どのように考え方を変えたらいいでしょうか?
ドクタールースの回答:それは別々のものとして考えるべきです。もちろん仕事では自分のベストを尽くさなくてはダメです。なぜなら仕事を持ち続けることは大事だし、そこから昇格していくこともできますから。だけどプライベートに関してはそれとは別の考え方を持ってください。1週間に3回は出かけてください。そこで素敵な人に出会おうと思ってください。毎晩でなくて良いのです。1週間に3回で良いので、考え方を変えてみてください。
セックスが絶対に痛いなんてことはない
オーストラリア・アデレード在住の女性 ダニーから寄せられたお悩み:いつか好きな人ができたらセックスしたいけど、最初は痛いって周りの人が言っていて怖い。あと、セックスするとき、全部の毛剃らないといけないのかな?教えてくださいー!
ドクタールースの回答:私ドクター・ルースの書いた本『SEX FOR DUMMIES』を読んでください。そこに初めての人はどうすれば良いのか書いてあります。例えば女性だったら、潤滑剤などを使うのがおすすめです。または時間をかけてゆっくりとやることも大事です。絶対に痛いなんてことないですから。
自分の恋愛対象ではなかったのかも
大阪在住の男性 ふっくから寄せられたお悩み:今年21歳になります。毎回の恋愛で自分は好きなのに相手は友達止まりのことが多いです。相手からは良い人・友達止まりであまり恋愛対象として見られることがありません。どうしたら恋愛対象としてみてくれるようになりますか?
ドクタールースの回答:あなたはきっと、男性に興味がない相手とばかり出かけているのかもしれませんよ。
予告編
※動画が見られない方はこちら
『おしえて!ドクター・ルース』
8/30(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督:ライアン・ホワイト『愛しのフリーダ』
出演:ルース・K・ウエストハイマー
2019年/アメリカ/英語/100分/アメリカンビスタ/カラー/原題:ASK DR.RUTH/日本語字幕/髙内朝子 配給:ロングライド