2019年より東京を中心に活動するアパレルブランド「Loop」は、「遊びのユニフォーム」をコンセプトに、都市と自然を一つのサブジェクトとして映画・音楽・バスケットボール等の要素を独自の解釈で昇華した“遊びのユニフォーム”を作っている。そしてそういったコンセプトが象徴するライフスタイルを提案している。
　その「Loop」でモデルをしていたのが、Ryunosukeだ。彼は、2022年6月20日に24歳でこの世を去った。プライベートでも仲が良かったというLoopのGokiと、イラストレーターのmokaがこの度、Ryunosukeの生前の思いを引き継ぎ、形として残すためにコラボレーションでアイテムを制作した。

ーまず初めに、Loopについて教えてください。

Loopとは遊びのなかで生まれたアパレルブランドです。ブランド名の「ループ」には、自分たちが好きで繰り返す遊びのなかでの発見やアイディア をベースにした物作りをしようという思いが込められています。異なる地元で育ち、それぞれ違うバックボーンを持ちながらも、好きな遊びや、 感性がフィールし日々集うメンバーで構成されています。

ーRyunosukeさんとの出会について教えてください。

Ryunosukeとの出会いは中目黒solfaさんでのイベントに出店したときでした。当時そのイベントにはイラストレーターのmokaも出店しており、彼女ともそこで知り合いました。そのイベントがきっかけでmoka、Ryunosuke、そしてLoopのメンバーで遊ぶようになり、プライベートでも親しい友達となりました。

Ryunosukeが亡くなり、共通の友人でもあるmokaとRyunosukeの告別式で顔を合わせた際に、モデルで有名になることを志しいろいろな挑戦を繰り返していた彼の心残りを、彼を通して知り合った友人たちで少しでも晴らしてあげたいという話をしたことから始まりました。イベント出店で知り合って以降、友達として意気投合しLoopのモデルを何度も務めてくれたRyunosukeの死をパーソナルに消化するのではなく、彼が生前どんな生き方をして、何を目指し活動していたかを、友人であり彼に助けられていた僕らなりに形にして残したいと思いコラボレーションが決まりました。そして今回のプロダクトは最初から最後までRyunosukeとmokaの2人と親交があり同じ気持ちを持っている人と世の中に提示したいと思い、平山さん（NEUT編集長）がやっているNEUTマガジンさんにお願いする経緯になりました。

ー今回のプロダクトについてももう少し教えてください。

Ryunosukeの死の直後、知人の手伝いで畑仕事をしていた際に、人生と畑のサイクルが似ているなと思いました。畑にはさまざまな植物が育ち、やがて収穫され畑からは姿・形を消しますが、人々や動物のエネルギーに変わっていきます。

人間も同様に死後この世から姿は消えてしまいますが、生前関わった人々のなかでは記憶に残り続け、より強く生きていくエネルギーになると気が付きました。その経験から命のサイクルを表現できると思い、今回畑で撮影することを決めました。

ー今回このプロジェクトに葛藤もあったそうですね。

本来、人の死というものは著名人でもない限りはあまり公にするものではなく、故人と親交のあった人々が個人や共通の知人同士で悲しみと向き合っていくものだと思います。もちろんLoopとしてもそこへの葛藤もあり悩みましたが、彼がどんな性格で、何をしたら喜ぶかを僕らなりに考えた結果、彼の存在した証を世の中に残すことを決めました。 僕らが今回伝えたいことは「死」ではなく「Ryunosuke」という人間の存在です。

Ryunosuke

1997年08月13日〜2022年06月20日。
東京都出身。2020年からファッションモデルのキャリアをスタート。Levisを初めとする企業広告や、各種メディア、アーティストMV、パリコレ等、多岐に渡り活躍していた。

moka

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1995年生まれ。熊本県出身。
日本大学芸術学部デザイン学科在学中よりイラストレーターとして東京にて活動開始。今年の2月から福岡に拠点を移し東京との2拠点で活動している。雑誌の挿絵やアパレルグッズとのコラボ他、イベントでは似顔絵やポップアップなど幅広く活躍中。

Loop

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2019年より東京を中心に活動するアパレルブランド「Loop」。
ブランドコンセプトは「遊びのユニフォーム」。都市と自然を一つのサブジェクトとして映画・音楽・バスケットボール等の要素を独自の解釈で昇華した遊びのユニフォームを作る。またそのライフスタイルの提案。ターゲットは都会的で洗練されていながら遊び心を大切にしている大人たち。