2025年3月19日(水)から4月6日(日)まで フラワーイベント「Meet with Flowers in TOKYO YNK 2025」が八重洲・日本橋・京橋エリア(YNKエリア)各所で開催される。本イベントと弊誌がキャスティングした、花に携わる/花を愛する21組の方々のポートレート写真と花に対する想いをインタビューした本記事を制作。写真はフォトグラファーの瀬堀 圭世氏が八重洲・日本橋・京橋エリアで撮り下ろした。
「Meet with Flowers in TOKYO YNK 2025」は地域に根ざした美しい日本の花文化の継承を目指している。そのためには、花の“作り手”“伝え手”“使い手”である当事者の賛同は不可欠である。彼ら・彼女らのポートレートとともに、花に対する思いを伝えることで、賛同の輪を広げていきたい。
※本記事では【前編】の11組を紹介する
※オープニングパーティーでは本記事の新聞版を無料配布する
柴田 紗希 @shibasaaki

「名古屋で働いていた古着屋さんが『フラワー』という名前で、ショップスタッフとして雑誌のスナップに出たことがきっかけでモデルの仕事を始めました。だからお花にはいろんな意味でご縁を感じているんです」
ーあなたは何をしている人ですか?
モデルをやっています。最近楽しいことは畑での野菜づくりです。
ーあなたにとって花とは?
洋服でもインテリアでも花柄は好きで、家の中ではあちこちにお花を飾っています。畑で野菜のすぐ横にちょこんと咲いている花も心がぽかぽかして好き。お花を見てみんなが小さな幸せを感じられることって世界平和につながりそうだなぁと思ったりします。
YUUSUKE ISHII @yuuu_rinchiii_

「スタイリングに花を使うときには、花の色や形、質感のバランスを大事にしています。ちなみに、花を使うことは多いですが、明るい原色の花はあまり使いませんね」
ーあなたは何をしている人ですか?
雑誌や広告などの撮影のときに空間を演出するプロップスタイリストです。
ーあなたにとって花とは?
実家が花農家だったので、幼いころから花はいつも身近にあるものです。スタイリングのときは、花にしか出せない色味や質感、有機的な形が空間に入ることにより、空気感が変わるのが魅力かなと思っています。
下本 美紅 @agepanbancho

「私の作品を見てくれた方が、クスッと笑って楽しくなったり、パワーを与えられるような作品をつくりたいと思っています」
ーあなたは何をしている人ですか?
食品や花をモチーフに、ペインティング、コラージュ、作品撮りを手がけるアーティストです。
ーあなたにとって花とは?
お花からはいつもときめきをもらっています。自然の中で育ったので、いつも身近にありながら、小さな幸せを感じさせてくれる存在です。
中井 侃矢 @kanyanakai

「ブーケやアレンジメントをつくる際に大事にしているのがお客さんのファーストインプレッション。受け取った人がひと目見た瞬間に幸せホルモンが出るような、そんな驚きのあるデザインを心がけています」
ーあなたは何をしている人ですか?
代田橋と中目黒で「STAYFLOWER」というフラワーショップをやっています。
ーあなたにとって花とは?
花は人の感受性を映し出す鏡。心が満たされているときほどお花を見て綺麗と感じられると思います。また、個人的には自分を成長させてくれるものです。お花が今の僕という人間をつくってくれました。
渡邉 香子 @caco.florist

「子どものころから実家では必ず家に花が飾られていましたし、季節ごとに家族で花を見にお出かけするのも定番でした。新宿御苑の桜、亀戸天神の藤、房総のほうにお花摘みに行くなど、たくさんの家族の思い出があります」
ーあなたは何をしている人ですか?
千歳船橋のフラワーショップ「fram.」の店主。そのほか、雑誌、広告、MV、店舗内装など、お花を使ったビジュアル、空間づくりも手がけています。
ーあなたにとって花とは?
学生のころからお花がずっと好きだったのですが、お花の仕事をすることを諦めた時期もありました。お花の仕事ができるようになってからは、私にとってお花は暮らしであり夢です。
廣内 翔真 @ender0819

「日々植物を扱う中で、人には想像も出来ない姿の枝ぶりに出合うことがあります。それを見つけて作品に生かすことがいけばなの面白さのひとつ。花のかっこよさを表現したいと思っています」
ーあなたは何をしている人ですか?
ファッションブランドのショップや展示会でのディスプレイ、撮影の空間づくりなどを手がけるいけばなアーティストです。
ーあなたにとって花とは?
枯れているように見えても春がくればまた芽吹く。花や植物は、そういう命の循環を感じられるものです。
大薗 彩芳 @saihou_ozono

「草月流では『花はいけたら、人になる』という言葉があり、いけばなはいけた人そのものを表すとされています。その言葉をいつも忘れずに、私にしかつくることができない作品で、多くの人に感動を届けられればと思いながら作品づくりをしています」
ーあなたは何をしている人ですか?
現代華道家です。日本伝統文化のいけばなを分解してモダンに再構築した作品を作っています。
ーあなたにとって花とは?
人種や世代を超えてつながることができる、地球規模の共通言語。
田中 元気 @_genkitanaka_

「作品をつくるうえでいつも意識するのは、自分と花をどこまで掘り下げられるか。世の中に対して自分が考えていることを花で表現できればと考えています」
ーあなたは何をしている人ですか?
フラワーアーティストです。ミュージシャンのMVやCDジャケット、ドラマなどのポスターなどで花を使ったビジュアルづくりをしています。
ーあなたにとって花とは?
自分と世界を繋いでくれるもの。
福田 紗由美 @sayumi_flowerart

「もちろん生花も好きで、家にはいつもお花を飾っています。以前は趣味でいけばなを習っていたこともありました」
ーあなたは何をしている人ですか?
ショップのディスプレイやイベント・パーティなどの装飾用に、紙を使った「ジャイアントペーパーフラワー」を作っています。
ーあなたにとって花とは?
私にとって花は癒しであり喜びでもあります。NYに留学していた際、街中で見かけるアート作品に癒された経験から、私も作品によって多くの人に癒しを感じてもらいたいと思いペーパーフラワーの世界へ。
お花が持つ癒しの力を自分自身の作品で表現できたらと思っています。
西村隆ノ介 @1108_ryu

「子どものころから家にはいつもお花が飾られていました。大人になってからは、友達の誕生日など特別な日はもちろん、友達と会うときのちょっとしたプレゼントに、お花を1輪あげることがあります」
ーあなたは何をしている人ですか?
レシピ提案や調理だけでなく、食べるシーンや場所、ビジュアルも含めて食のシーン全体をデザインするイートデザイナーです。
ーあなたにとって花とは?
空間だけじゃなく気持ちにも彩りを与えてくれる存在です。
水戸部 春菜 @mitobeharuna

「描く対象を、形として表現するのではなく、時間の経過も含めた状態を作品の中に保存することが表現活動の一貫したテーマです」
ーあなたは何をしている人ですか?
ドローイングを中心とした作品をつくっている現代美術作家です。絵の具だけでなく、木材、墨、岩絵具など、さまざまな素材や手法を使います。最近はバンドルダイという草木染めの手法を取り入れることもあります。
ーあなたにとって花とは?
創作において花や植物はコントロールがきかないもの。常に自分の想像を超えてくる、そこが楽しいところでもあります。