「悩んだままでも、前を向けるように。」hannahと『HASUA』が届ける、自分らしく生きるためのお守り

Photography: Kana Kiyoto
Text: Kana Kiyoto
Edit: Jun Hirayama

2026.10.26

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YouTubeやポッドキャスト『Bee’s Tee with hannah』の運用をはじめ、イラストレーター、エッセイスト、モデルなど幅広い活動で若者の支持を集めるhannah(ハンナ)。2005年生まれの彼女は、2026年8月に自身がディレクターを務めるアパレルブランド「HASUA(ハスア)」をローンチした。

レトロでガーリー、どこか懐かしさを感じさせるビジュアルが特徴のブランドには、泥の中から綺麗な花を咲かせるハスの花のように「一人で頑張っている人たちに寄り添えるお守りみたいな存在にしたい」という想いが込められている。

言葉やイラストで発信を続けてきたhannahは、なぜいま「服」をつくろうと思ったのか。ブランドに込めたストーリーやSNSとの付き合い方、そして表現者としての原点について話を聞いた。

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「一人で頑張る人に寄り添いたい。」hannahと『HASUA』の始まり

NEUT: まずは自己紹介と、普段どんな活動をしているかを教えてください。

hannah: ハンナです。普段はYouTubeとポッドキャスト『Bee’s Tee with hannah』の運営をメインに、イラストレーター、エッセイスト、モデルとして活動しています。ディレクターとしてHASUAの服やビジュアルの制作も行っています。

NEUT: 「HASUA(ハスア)」は、今年の8月にローンチした新しいアパレルブランドです。ブランド名に込めた想いや由来について教えてください。

hannah:HASUAの名前は、ハスの花に由来しています。ハスは泥の中に根を張り、綺麗な花を咲かせる植物です。その姿が、前向きに生きる現代の人たちと重なると感じました。一人で頑張っている人にも寄り添い、お守りのような存在になれるブランドにしたいと思っています。

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HASUAの3つのモチーフと、架空の「ブログ」から広がる世界観

NEUT:「HASUA」のビジュアルからは、どこか懐かしさを感じました。デザインにおいて大切にしているテーマやキーモチーフはありますか?

hannah:全体的にはレトロでガーリーで、どこか懐かしさを感じるものを大事にしています。私は2005年生まれなんですけど、自分が生まれるちょっと前、2000年代前半くらいのカルチャーがベースになっていると思います。

HASUAのキーモチーフは3つあって、1つ目はハスの花。2つ目は、HASUAのTシャツの刺繍にも使っているミツバチです。幸せを運ぶ象徴でありつつ、針を持っているから「可愛さだけじゃない強さ」を表現したくて選びました。最後がクローバーで、これも幸せの象徴なのでお守りになるモチーフとして大切にしています。

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『HASUA』キーモチーフの『クローバー』の刺繍

NEUT:「HASUA」のWebサイトも拝見したのですが、個人ブログのような温かみがあって魅力的でした。

hannah:ブログが大好きで、ウェブサイトから世界観を作ることを結構大事にしています。ブランドを立ち上げる時も、最初から全ての情報を出さずに、架空のハスアちゃんというキャラクターを作って、その子のブログや日記、写真だけをInstagramにアップしていました。

K-POPのカムバ前みたいに少しずつ情報を解禁してワクワクさせる感じが好きで、今日この子はどんな感じで過ごしてるかなと考えながら、ビジュアルを作ったり日記を書いたりしていました。

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『HASUA』Website

NEUT:HASUAには服だけでなく、オリジナルの「お守り」や雑貨があるのも素敵です。このようなアイテムを作ろうと思ったきっかけは何でしょうか?

hannah:地元の温泉街に行った時に見かけるお守りとか、そういう「よくわからないけど愛おしいもの」が昔からすごく好きで。その感覚を形にしたくて、イラストやデザインも自分でやってみました。

平成の『一期一会*¹』みたいな、レトロな色味や昔のごちゃごちゃした雑貨の雰囲気がすごく好きなんです。こうしたカルチャー感やお守りのような雑貨アイテムも、HASUAでたくさん作りたいなと思っています。わかってくれて嬉しいです。

*¹ 株式会社マインドウェイブが展開する平成レトロを代表するシリーズおよびキャラクター

『Olive』や『CUTiE』のカラフルさと、自分の中にある「二面性」

NEUT:「HASUA」の世界観やビジュアルのヒントになったカルチャーはありますか?

hannah:気づいたら昔のものに惹かれていて。『Olive』や『CUTiE』みたいな雑誌を見ると、カラフルで気分が明るくなるものが今より多い気がするんです。その懐かしさがベースにあるのかなと思います。映画だとウォン・カーウァイさんや岩井俊二さん。私も影響を受けていますし、 同世代でもリバイバルで観ている子が多いですよね。

もう一つの原点として、少女っぽいガーリーな世界観が昔から好きです。子供の頃から家に中原淳一さんのイラスト集があってよく眺めていたので、思えばそれも自分のルーツの1つなんだろうなと思います。

NEUT:hannahさんが普段描かれているイラストの雰囲気と、HASUAの世界観には少し違いを感じます。ご自身の中で何か変化があったのでしょうか?

hannah:昔から洋楽や海外の歌姫(DIVA)みたいなカルチャーがすごく好きで、イラストを描いていた時はその世界観を表現してました。それがいつの間にか、「海外から見た日本の魅力」に惹かれるようになって。ぐるっと一周して今のスタイルに辿りついた感じがします。イラストとHASUAの両方を行き来しながら、自分の中にちょっとした二面性があるのが面白いなって思っています。

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「パッと服を着て、好きな場所へ。」言葉や絵だけじゃなく「服」をつくる理由

NEUT:イラストや言葉で想いを届けてきたhannahさんが、日常生活に欠かせない「服」をつくろうと思ったのはなぜですか?

hannah:朝「ここに行きたい」と思った時に、お気に入りの服をパッと着てそのまま出かけられるような、そんな身軽な気持ちで好きな場所に行ってほしいという気持ちがあったからです。一人で新しい場所に行くのってやっぱり少し勇気がいると思うんですけど、そういう時に自分の服がお守りになってくれたらいいなと思って。

私自身も、朝「たくさん服があるのにどれを着ればいいか分からない!」ってなることが結構あるんです。だからどんな組み合わせでも可愛くなれるように、カラフルさやディテールを入れつつ、シンプルに着られることを軸にしました。「公園に出かける」くらいの気軽さで、みんなに新しい場所へ踏み出してほしいなという想いを大切にしています。

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NEUT:ファーストコレクションの中で、特にお気に入りのアイテムを教えてください。

hannah:この子。お守りです! お洋服よりもさらにみんなが気軽に手に入れられる気がします。今ってSNSもあるし、『人に合わせないといけない』って焦ってしまうこと、すごく多い気がして。そんな時に、このお守りを持って「自分の好きなことをやっていいんだ」「自由に楽しんでいいんだ」って思い出してほしいです。これを持っている子を街で見かけて「あ、仲間だ」って思ってもらえたらもっと嬉しい。

『HASUA』お守り

誰かのスピードに流されない。hannahが大切にするSNSとの付き合い方

NEUT:以前、別の場所で語られていたSNSとの距離感についての考え方がとても印象的でした。まわりのスピードに流されず、自分らしいペースを保つために、普段から大切にしていることはありますか?

hannah:SNSって見ているだけでコンプレックスを刺激されたり、「自分に足りないんじゃないか」って焦ってしまうことが多いですよね。私は発信する立場でもあるからこそ、キラキラしたハイライトだけじゃなくて、「私もみんなと変わらなくて、普通に悩むし病むこともあるよ」っていう等身大の姿を隠さず見せるようにしています。

他人の目を気にしすぎてモヤモヤしてきたなと感じたら、思い切ってスマホを遠くに置いて、本を読んだり絵を描いたりしながら、自分のなかに集中する時間を作るようにしています。

NEUT:デジタルから離れて自分を取り戻すために、普段やっているルーティンや習慣はありますか?

hannah:切り替えって本当に難しいですよね。私も完璧にはできていないけれど、意識しようとはしていています。ノートに日記を書くことが多くて、ポッドキャスト(Bee’s Tee with hannah)でバーって話している時間も、気づいたら自分にとっての日記のようになっています。

でも「毎日書こう」と決めているわけじゃなくて、1週間書かない日もあるし、朝とか夜とか関係なく、書きたい時に思ったことをメモみたいに書いています。

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自分のペースで、小さな好奇心を広げていく。hannahが描くこれからの景色

NEUT:最後に、日々悩みながらも、自分らしく生きようとしているNEUT読者へメッセージをお願いします。

hannah:私もたくさん悩みますし、みんなから届くDMでも「人との比較で苦しい」とか「夢がなくて不安」「一歩踏み出せない」っていう声が多くて、みんな同じなんだなと感じます。

悩みってすぐに解決するものばかりではないけど、それはそれでいいと私は思っていて。本を読んだり、色んな経験を積んだり、お出かけしたり。そうやって小さな好奇心を持って自分の世界を広げていったら、いつの間にかその悩みも小さくなっている気がするんです。だから、いろんな視点に触れながら、自分のペースで進んでいけたらいいなって思います。

みんなの「勇気が出ない」という気持ちに対して、私のお洋服や活動がその一歩を踏み出すきっかけになれたら嬉しいです。

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hannah(ハンナ)

Instagram/YouTube/Podcast

2005年生まれ。
YouTubeやポッドキャスト『Bee’s Tee with hannah』の配信をはじめ、イラストやモデルなど、形に囚われず自由に表現活動を続けている。2025年10月に初の著書となるエッセイ本『ハイライトには残せないけど、生きていた日』(KADOKAWA)を刊行。
さらに2026年8月には、自身がディレクターを務めるアパレルブランド「HASUA(ハスア)」をスタートした。
言葉やビジュアルを通じ、自分らしく生きる人々の心にそっと寄り添うメッセージを届けている。

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