コーラという言葉を耳にしたとき、あなたはどういった印象を抱くだろう。きっと多くの人にとってのそれは、いわゆる“ギルティープレジャー”かもしれない。コーラは甘くておいしくて、でも不健康なイメージがあるためにどこかしら“罪深さ”と結びついているのではないだろうか。今回のGOOD GOODS CATALOGで紹介するのは、従来のそうしたイメージとは正反対の“体に優しいクラフトコーラ”「ともコーラ」だ。
2018年より展開するともコーラは「コーラを、健康で美味しいの代表食に」を掲げてコーラの素となるシロップを製造している。原料にはアフリカ原産のコーラナッツの実をはじめ、世界中のスパイスや農薬不使用で育てられた国産の柑橘類など、15種類以上の天然素材を贅沢に用い、添加物は一切使用しない徹底ぶり。ネットショップでの販売のみならず、全国23都道府県、80以上のレストランで”生”のコーラを楽しむことができる。
本来のコーラは体に優しいものであった
ともコーラの調香師であるTomoは、従来のコーラが持つ健康に悪いイメージから手を出すことを躊躇していたうちの1人であった。しかし食に関する人類史に興味があり、いろいろな文献を読むなかでコーラは元々薬膳飲料として人々の痛みを癒す存在であったと知った。現在のイメージとのギャップに面白みを感じた彼女は、「みんなの好奇心を煽るようなコーラを作りたい」と、ともコーラを始めた。
「不健康さ」や「甘さ」といった側面ばかりがフォーカスされがちだが、本来カレーや火鍋といった健康的でおいしい食品の一つのコーラ。それはコーラナッツの実から抽出したエキスとさまざまなスパイスやハーブを調合して作られたシロップであり、飲む人の好みで多様な味わいを楽しむことができるものであった。ともコーラではこうした本来のコーラの姿を追求し、ソーダに加えてミルクやウィスキー、ワインなどと割って多種多様なフレーバーを楽しむことができる。
“原点回帰”することで、コーラをより多くの人にとっての選択肢として蘇らせているのである。
飲むだけじゃないコーラ
ともコーラは日本各地の特産品を用いたオリジナルコーラの開発も行っている。クラウドファンディングで資金調達を達成し世界初のご当地クラフトコーラとなった熊本クラフトコーラは、熊本産の柑橘類と黒糖を使用し、完全オリジナルな味わいを実現。今後はその他の都道府県とのコラボレーションも予定されているという。
こうしたプロジェクトのなかで、現地の生産者たち同士を繋ぎ、地域の活性化や新たなクリエイションを起こすきっかけもつくっているのだ。
ともコーラは健康的でおいしいコーラを届けるブランドにはとどまらない。「ともコーラは『コーラのブランド』ではなく、スパイスやハーブ事業を通して『知的好奇心を刺激するメディア』でありたいと思います」とTomoが話すように、まだ世に出ていない物事の魅力を発掘・創造し届けている。
ともコーラを通して、ただ飲むこと以上の知的な体験をしてみてはいかがだろうか?