原宿のヴィーガンサロンwhyteの代表・浜本忠勝に聞いた、美容の新しいスタンダード「ヴィーガンビューティー」|キットずっといい未来 Vol.4 【Sponsored】

Text: Maki Kinoshita

Photography: Jeremy Benkemoun unless otherwise stated.

2021.2.23

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キットずっといい未来
プラスチック問題への課題意識から、食品メーカー・ネスレが2022年までに全ての“キットカット”のパッケージをリサイクル・リユース可能な素材へと変えるサステナブルプロジェクト「#キットずっと」を始めた。紙パッケージの採用は小さなことかもしれないけれど、そこで生まれたアクションは社会に変化をもたらす大きな一歩。この動きに端を発し、現在#キットずっとプロジェクトはサステナビリティにまつわるさまざまなコンテンツを発信している。本連載「キットずっといい未来」(ネスレ&NEUT powered by REING)では、その活動の一環としてNEUT Magazineとコラボレーション。環境問題に対してアクションを起こす人々をインタビューしていく。▷Website / Instagram / YouTube

 

Vol.4では、原宿にあるヴィーガンビューティーサロンwhyte(ホワイト)の代表である傍ら、国際ヴィーガンビューティー協会を設立した浜本忠勝(はまもと ただかつ)にインタビュー。ヴィーガンと聞くと動物性のものを一切消費しない食生活を連想し、生活の制約が大きくなるイメージを持つ人も少なくない。しかし美容に関して言えば環境に優しいうえにクオリティの面でも「デメリットがない」と彼は話す。今回ビューティーの選択から地球への思いやりを提案する彼に話を伺った。

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浜本忠勝

ー浜本さんの活動について教えてください。

2年前の8月にヴィーガンビューティーサロンwhyteを原宿にオープンしました。より自然体で生きていくという思いを込めて“We live better”をコンセプトに、美容や食などライフスタイル全般にアプローチしていこうとカフェを併設した美容室を朝8時からやっています。僕自身はお店をやりつつ国際ヴィーガンビューティー協会というものを立ち上げています。whyteやSNSでの発信だけではできないよりパーソナルな悩みを聞きながらヴィーガンビューティーに関していろんな方に知ってもらえるような発信をしています。

ー日本でヴィーガンサロンを開こうと思った経緯を教えてください。

もともと仕事で海外に行くことが多くて、4〜5年前にニューヨークへ行ったときにニューヨークでヴィーガンという選択肢が当たり前にある現状を見ました。今多様性がいろいろなジャンルで謳われていますが、食で言えばヴィーガンとかベジタリアンとかアレルギーとかいろいろなものがあると思うんです。当時日本ではあんまり広がっていなかったですが、向こうではなんでもないお店でもオプションとしてヴィーガンメニューがあった。当時僕は原宿で勤めていたのですが、日本ではヴィーガンという考え方がまだまだ受け入れられない部分が多いなと思って。でも当時から動物実験をしていなくて自然由来の美容商材はたくさんありました。美容に関しては何かを我慢するデメリット要素がないので食よりも日本に浸透させるのが容易ではないかと思い、今まで洗練させてきたデザイン性と組み合わせて発信すればこれからの新しいスタンダードになると考えたのがきっかけです。

ーヴィーガンとサステナビリティはどのように繋がっていると思いますか?

サステナブルという考え方は地球とか共存している周りの人とか、もしくは自分の子どもの世代とか自分自身のために何ができるのか考えた結果出てきたと思うんです。それってヴィーガンというマインドとリンクする部分が多い。どちらも共存や循環のバランスを保てるかどうかが大切。ヴィーガンは自分に対しても動物に対しても環境に対しても優しくするということだと思うので、自分以外の部分にも目を向けた社会に対する選択という点で共通するのかな。

ー具体的にヴィーガンという選択がどのようにバランスを保つことに繋がってくるのでしょう?

地球があり生態系があり食物連鎖があって、それらがものすごく絶妙なバランスで保たれていると思うんですけど、人間だけが唯一それと反していることをやっていると僕は思っていて。例えば家畜といわれる牛は妊娠させられたり繁殖されられたりして増え続け、年間で排出される温室効果ガスの大部分を占めている。同じ地球に生きるものとして、ヴィーガンという選択によって無意味な食肉や家畜など産業的な悪い部分での環境負荷を抑えることが生態系や食物連鎖のバランスを良くするためにできることではないかと思います。

ーヴィーガンを発信するうえで、普段から心がけていることはなんですか?

否定的な意見や断定的な意見は言わないようにしています。ヘアケア商材でいえばヴィーガンシャンプーだから推すのではなく、パッケージや香り、質感の良さの先にヴィーガン処方だと知ってもらって、ライフスタイルの新しさをポジティブに捉えていただけるようにと意識しています。何事も体感が変わるきっかけになると思うので、whyteとしては実際の空間に来てヴィーガンビューティーを知って他の人に伝えるきっかけづくりの場所になることを大切にしてきました。最近思うのは、ライフスタイルやマインドに余裕がないと楽しくなくなってサステナビリティやヴィーガンを考えられなんじゃないかってこと。それは人に対しても同じことが言えると思っていて、他人に対して何かしてあげるために自分にも優しくしなきゃいけないし、自分のことだけやっていると周りから助けてもらえない。そういうバランスもすごく意識しているかもしれないですね。

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ーヴィーガンビューティーを伝えるうえでハードルとなるのはどのようなことだと思いますか?

何に関しても同じだと思うのですが、今までの状態が当たり前すぎて違う選択肢があるという考え自体を持っている人が少ないように感じます。例えば日本ではペットボトルやビニール袋の使用を減らす動きが広まってきましたが、10年前にそれを不思議に思った人は少なかったのではないかと思います。ゴミ問題を誰かが指摘したことで変わらなきゃいけないと思った人が現れて、状況が変わっていった。ヴィーガンビューティーは今まで発信や実践する人やお店が少なかった。whyteは先駆けてサステナブルなアクションを起こした美容室ですが、「こんなお店があるのを知らなかった」と言われることが多いんです。ステイホーム期間中にドキュメンタリーやネット記事を見たことで意識が変わり始めて来店される方が増えたりして、今までニッチだった部分がよりメインストリームなものになっていくのかなと感じています。

ー浜本さんが考える、#キットずっといい未来とはどんな未来ですか?

僕はいち美容師として美容というジャンルでヴィーガンという選択をスタンダードにしていくことを目標にしています。ヴィーガンの薬剤を使えば髪にも頭皮にも体にも優しく、自然環境にも優しくできる。今は仕上がりのクオリティにも制限がないので本当にデメリットがありません。国内メーカーの競合が少ないのでどちらかといえば価格設定は高い方だと思いますが、特別高価なわけではないしメーカーが増えればその状況も変わってきます。最近「美容室という単位で取り組めるサステナビリティってどんなものがありますか?」と質問する同じ業界の施術者が増えているんです。うちだけがヴィーガンビューティーを選択するのではなく、もっと広いところでそれがスタンダードになっていけばそこから派生する考え方も変わっていくと思います。美容業界が変わるだけでもすごく意味があることだと感じるので、業界に向けた発信にもトライしていきたいですね。

ー最後に、私たちにもできる小さなアクションを教えてください。

実は僕、3〜4年前は今とは真逆のライフスタイルを送っていたんです。そこから我慢したというよりは自然と今のスタイルに変わっていったのですが、一番最初に僕が始めたのはペットボトルを買うのをやめることでした。もともと世の中にこれだけ生産されているのでそれを少なくすることは僕にはできないですけど、いち消費者として買うのは1回やめようと思って。美容として始められることとしては動物実験をしていないビューティのブランドやグルテンフリーのブランドを選んでみることや、ヴィーガンとまではいかなくても植物由来の成分でできているスキンケアやコスメを使ってみることが言えるかな。ビューティーに関しては動物由来成分は植物由来成分で代用できるので必要ありません。いち消費者としてちゃんと選択していかなければいけないしすぐできることなのかなと思っています。

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浜本忠勝

国際ヴィーガンビューティー協会 会長
1991年神奈川出身
原宿の美容室で店長を務めながら、海外コレクションでのヘアメイクなどを担当。2018年に東京•原宿に「whyte」をOPEN。▷Instagram / YouTube

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whyte

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より自然体に生きていく。
いま世界中の人たちが、
当たり前のようにあると思っていた資源が有限だと知り、
危機感を覚え、さまざまな当たり前が本当に正しいのか?
と疑問を持ち始めています。

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さまざまなかたちで提案していきます。
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