アーティスト・Kiyuuの個展《osushi de show vol2.0 “shun”》が、6月5日から渋谷・神宮前のギャラリーSO1でスタート。ファッションや企業のビジュアルを手がけてきたKiyuuが、今回は「旬」をテーマに、グラフィックや立体を交えたインスタレーションを展開する。きっかけは、山手線の車窓からふと見えた2枚の広告だった。
寿司、ファッション、SNS、そして都市。流れてくる“今”の中で、私たちはどこまで自分で選んでる？そんな問いが、静かに、でもちゃんと届く展示になっている。
流れにのまれる都市で、その“ネタ”を選んだのは誰だったのか
展示は、SO1の1F・2Fを使った2フロア構成。1Fには、布・光・映像を用いたインスタレーション。
鑑賞者は、その“流れ”の中に自然と巻き込まれていく。〈選ぶ〉こと、〈見られる〉こと、〈流される〉こと。都市における行動が、空間として立ち上がる。
2Fでは、新作キャンバスシリーズ《うつろう旬》と、寿司屋の座布団を模した立体作品《にぎる旬》を展示。日本的な要素と、都市のテンションが、少し不揃いなまま並置されている。
Ray BEAMSとのコラボグッズの販売、そして展示初日の夜には、寿司とドリンクによるささやかなレセプションも開催される。
「流れてくる“いま”に、どう立ち止まるか」
「食べることと着ることが、今の都市では同じテンションで流通してる」とKiyuuは言う。
回転寿司の皿を「時間軸」に見立てたインスタレーションでは、SNSのフィード、トレンド、季節の流行など、“回るもの”すべてが“旬”として目の前にやってくる。
「手に取ったのは、誰かに勧められた“旬”じゃないか？自分で選んだと思ってたけど、それは本当に“わたしの旬”だったのか？」
その違和感は、都市に生きるわたしたちの身体にも、日々の選択にも、きっとつながっている。
kiyuuとNEUT共同でアフターパーティーを渋谷で開催
同じ日の夜、渋谷・不眠遊戯ライオンでは、NEUTによる初のクラブイベント《〜 nyeoro（ニョロ）》が開催される。初回は、Kiyuuの個展のアフターパーティーとしても実施され、本人もDJおよびフライヤー制作で参加する。
イベント名《〜》には、何かと何かの“あいだ”をつなぐ記号としての意味が込められている。ジャンルや世代、カルチャーを横断しながら、音楽と人が緩やかにつながる場を目指す。
Kiyuuの個展《osushi de show vol2.0 “shun”》と、NEUTによる新たな試み《〜 nyeoro》。
都市の中に生まれる問いと出会いに、ぜひ足を運んでみてほしい。
『osushi de show vol2.0 “shun”』 by kiyuu
詳細
会期：2025年6月5日（木）– 6月11日（水） 14:00–21:00
オープニングレセプション：6月5日（木）18:00–21:00（寿司・ドリンク提供）
会場：SO1（〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-14-15 1F）
入場料：無料
『〜 nyeoro（ﾆｮﾛ）』
詳細
日時：6月5日（木）22:00 – 翌5:00
会場：不眠遊戯ライオン（〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-19-17）
＜LIVE＞
SUNNY ONLY 1 + it’s US !!!
＜DJ＞
An toi
George Bolton
hayato hattori
Keisuke Asano
kiyuu
＜VJ＞
MEGANE
＜SPECIAL FOOD＞
京つけもの新町三宅「一本漬け、若もぎ胡瓜くん」
Kiyuu / キユウ
3Dアーティスト / グラフィックデザイナー。
ファッションやカルチャー文脈における時間感覚・記号性をテーマに作品を展開。寿司モチーフを用いたビジュアルアートで注目を集め、NIKE、G-shock、VOGUE JAPANなど多数ブランドとコラボ。本展では、より作家性にフォーカスした表現を提示する。
