私たちの日常に、どのくらいのプラスチックが溢れているかご存知だろうか?
包装やペットボトル、筆記用具や家電製品、スマートフォンなどプラスチックはあらゆるところで使われていて、私たちはプラスチックとともに生活しているといっても過言ではないだろう。
そのプラスチックは、ゴミとして出した後どこに行くのだろうか?
プラスチックの驚くべき末路
第二次世界大戦後、利用が拡大したプラスチックは以来2015年までに83億トンつくりだされた。さらにうち76%にあたる63億トンのプラスチックは“使い捨てられて”廃棄されているという。この数字はジャンボジェット機1千800万個分。
そして驚きなのが、うちリサイクルされたプラスチックはたったの9%。ほとんどが埋め立てに利用され、残りは焼却処分だ。
しかし、プラスチックは生産され続けている。2050年までに廃棄されるプラスチックは120トンになるとされている。(参照元:Science)
つまり、私たちはプラスチックを処理しきれていないというのに、増やし続けているのだ。
人体に入り込みうるプラスチック
では、リサイクルされるプラスチックが9%で、残りは埋め立てに利用され、焼却処分されることの何が問題なのだろうか?
まず問題は、プラスチックの性質にある。プラスチックは分解されず、ずっと残る物質だ。にもかかわらず、生産過程にはさまざまな添加物が使われていて、一部の添加物は人体や生物に有害。
埋め立てに使われた場合、雨などで添加物が流れ出し、海や川に出ていく。そうでなくてもポイ捨てで海辺に溜まるプラスチックゴミは世界でも深刻な問題なのにだ。
それらを海の生物が誤飲し、生態系に異常を及ぼす。また、私たちがその魚を食べてしまうこともあるかもしれない。
日常に多く溢れるプラスティックを1つでも減らしてみる
だから、プラスチックは私たち人類にとって便利では有るかもしれないが、持続可能なものではないのだ。
私たちが地球温暖化や環境汚染などのさまざまな問題を抱える地球上で生きていくためにはプラスチックからの脱却、もしくはプラスチックを持続可能な燃料として活かしていくなどの方法を生み出さなければならない。
私たちが今できることは、プラスチックからの脱却を少しずつはじめることではないだろうか。Be inspired!でもこれまでプラスチックのかわりとなる地球に優しいプロダクトを紹介してきた。
例えば、プラスチックのスプーンの代わりに食べれるスプーンを使うのはどうだろうか?また、すべてを「やめる」ことで解決するだけでなく、飲めるビニール袋などの環境に優しいプロダクトを選択するというやり方もある。
プラスチックからの脱却はすでに少しずつ取り組まれている。みなさんも身近にはじめられるプラスチック削減をおこなってみてほしい。
※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。