コロナ禍だからこそ考えたい「美しい生活様式」。ポーラ・オルビスグループの研究機関・MIRC主催のアイデアソンをレポート【Sponsored】

Text: Noemi Minami

2020.12.29

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2020年、新型コロナウイルスが世界中に広がり、日本でも4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大された。この未曾有の危機に多くの企業がリモートワークを導入し、サービス業も三密を避けるために営業形態を変え、人々はマスクを常に着用するなど、社会的に多くの変化がみられた。週末もステイホームが推奨され、物理的にも精神的にも私たちの日常は変わらざるを得なかった。

そんななか、withコロナの生活をどのように生きていくかを考えるアイデアソン*1が2020年12月15日にZOOMで開催された。POLAやORBISをはじめとする化粧品を扱うポーラ・オルビスグループの研究機関「MIRC(ミルク)」が主催のアイデアソン「『新しい生活様式(New Normal)』の先につくる『美しい生活様式』」だ。

新しい生活様式に適合することにとどまらず、現状のなかでどう今の日常に“美しさ”を見出していくのかーー応募により集まった次世代を担う17人の若者がZOOM上で議論した。アイデアソンは自己紹介から始まり、グループに分かれ議論を行い、そこから生まれた具体的なソリューションについて各チームがプレゼンテーションを発表。最後に審査が行われ、一部のチームにはアワードが贈られた。

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(*1)アイデアソンとは、アイデア(Idea)とマラソン(Marathon)を掛け合わせて造られた造語である。 2000年代に米国で盛んに行われるようなったイベントで、特定のテーマについてグループでアイデアを出し合い、その結果を競う。

周りも自分もワクワクするような美しい世界をつくる

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今回のアイデアソン主催のMIRCとは、「感受性のスイッチを全開にする」を掲げ、化粧品の製造や販売を超えて“周りも自分もワクワクするような美しい世界をつくる”ことが企業理念のポーラ・オルビスグループの研究機関だ。多様な視点でリアルを知ること・当事者を知ることを大切にしながら、国内外問わず人との対話を通して“美しさ”に関連する事柄を研究している。

アイデアソンの企画・運営には、女性のウェルネス課題の解決・支援事業を行うfermata株式会社が参画。当日はfermataのTad YoshiokaとJesse Palmer(ジェシー・パルマー)がファシリテーターを務め、fermataのCCO・中村寛子、MIRCのキュレーションチームからリーダー・近藤千尋と課長の鶴井郁子、そしてNEUT Magazine編集長・平山潤がアドバイザーとして参加した。最終審査ではMIRC、POLA、fermata、そしてNEUT Magazineの4組がそれぞれの視点から選んだチームに賞が贈られた。

コロナ禍の日常生活から見えてきた6つの課題

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アイデアソンは開催に向けての事前調査から始まった。ジェンダーやセクシュアリティ、人種的バッググラウンドなどが多様な5人の若者に事前にインタビューを行い、出てきたのが以下の6つの課題だった。

1. 自分とのコミュニケーション
セルフケアやウェルビーイングのために私たちは自分のからだや気持ちに対する感受性をどのように活用することができるのでしょうか?

2.自然とのコミュニケーション
わたしたちは、どうやったら、日常生活の中で、自然を受け入れ、より身近に感じることができるのでしょうか?

3.感覚を使ったコミュニケーション
コロナ禍における仕事やプライベートにおいて、五感すべてを意識して使うためにはどんなソリューションが考えられるでしょうか?

4.発信することの難しさ
文字表現など限られら中で、もっと自分の気持ちや考えを自由自在に伝えるためには、どんなツールや方法があったら良いのでしょうか?

5.情報の信頼性
わたしたちを活気付けてくれるよな「良い情報」をやりとりするにはどうしたらいいのでしょうか?

6.聴くこと、受け入れることの難しさ
物理的な距離感がある中でも、他者と意見をわかちあい共存して生きていくためにはどんな方法があるのでしょうか。どうすれば誰もが自由に自己表現をでき、かつ、お互いに尊重しあい、共存することができるのでしょうか?

オンラインで打ち合わせやイベントが急増したことにより対面でお互いに温度感を感じながら話すことが減少し、マスク着用で表情が伝わりにくなった今、デジタル情報や視覚情報に頼らない「非言語コミュニケーション」 の重要性が再確認された。香り・手触り・気配・音・味…そんな「感覚」と、ステイホームによりこれまで以上にオンラインでの時間が増えるなかで「コミュニケーション」を見つめ直す必要性が浮かび上がってきた。

また、5人に共通していたのは「自然」を求めていることだった。これにはインタビュー対象者が東京を拠点にしている5人だったということも関係していると思うが、彼らはステイホームするなかで自然の偉大さを感じたいと思うことが多々あるという。くわえて興味深かったのが、家を出ることができず多くの人のインターネットの使用が急増したなか、情報を受け取る側としてだけでなく発信する側としての悩みが見られたこと。物心ついたときからSNSが身近にある世代にとっては発信も受信と同じように自然に行うことだというのが垣間見れた。

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この6つの課題を軸にチームに分かれて、それぞれの課題へのソリューションを出すべく全てがオンラインで行われた今回のアイデアソン。冒頭で主催のMIRCのキュレーションチームリーダー・近藤千尋さんが「オンラインでやりづらい、と感じるのであれば、なんでだろう?と考えてほしい。それが今回のテーマに繋がるのではないか」と話していたのが印象的だったが、ZOOMのグループごとに部屋を作る機能や、オンライン上でポストイット式にメモを共有できるアプリケーションなどを駆使して、できる限りの充実したコミュニケーションが行われていた。

次世代が求める「美しい生活様式」とは

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2000年代に成人・社会人となったいわゆる“ミレニアム世代”以降は体験や人との繋がりを重視する傾向にある言われているが、その次の世代でSNSの存在が小さい頃から身近だった今回の参加者17人が出したアイデアは“パーソナライズされた体験”に焦点を当てたアイデアが多かったように思える。一例を挙げると、ショッピングをするにしてもブランド名やトレンド、ひいてはインフルエンサーよりも身近な友人の声を参考にしたい、という意見があった。そのチームはそれを起点にSNSとECを掛け合わせたような新しいショッピング体験の形を提案していた。

他には、全く新しいSNSの形を提案するグループもいた。自粛生活のなかでこれまで以上にSNSいじめが目立ったが、それに対しオンライン上で他者を攻撃できないようなSNSの仕組みを考えていた。

本アイデアソンを通してたった一日のなかでいろいろなプロジェクトの種が生まれていた。プロジェクトを生む過程で議論された内容は参加者にも多くの気づきを与えたようだった。普段日常生活のなかでないがしろにしがちな自身の感覚に時間をとって向き合うことは、結果的に他者の感覚に繊細でいることに繋がるのかもしれない。少なくとも出てきたアイデアは、個人によりそった温かいアイデアが多い印象だった。参加者の議論のなかには、自分や人の気持ちに気付いて配慮できるような美しい生活の未来が描かれていた。これらのアイデアはもしかしたら実際にプロジェクトとなる可能性もあるので具体的にここでは書かないでおくが、実現する日を楽しみにしていてほしい。

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参加者・主催者・審査員のみんなでの記念写真

2020年は誰もが新しい現実を受け入れなければならなかった。そして「新しい生活様式(New Normal)」をそれぞれが徐々に作り上げていった年だった。その先にある「美しい生活様式」へ目を向けたのは、常に先進的な取り組みをしているポーラ・オルビスグループならではだったのかもしれない。

新型コロナに関して言えば、大きな改善は今のところすぐ近い未来には考えにくい。だがそんななかでも一つの区切りとして2021年に向けて、あなたにとっての「美しい生活様式」とはなんなのかを意識的に考え始めてみるのはどうだろうか。

MIRC

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化粧品の既存の枠を超えた新価値創出を狙い、ポーラ・オルビスグループ視点で研究戦略および知財戦略を策定し、研究成果のグループ最適配分の役割を担います。また、マーケットリサーチとイノベーション案件の探索に特化した専任スタッフを配置し、全世界から次世代のニーズを収集、最先端技術との連携や 投資案件の探索を行ないます。

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