私たちの生活には馴染み深い、軽くて薄いプラスチック。同時にプラスチックごみは、ごみでいっぱいの海岸を生み、野生動物たちをも苦しめている。そんなプラスチックを減らす、ハチの力を借りたデザイン性の高い食品ラップがある。
便利で身近なプラスチックの負の側面
私たちの身の回りで、ありとあらゆるものに使われているプラスチック。コンビニの袋、ペットボトル、スナックやお弁当の包装、ボールペンや電気製品まで。使い捨てのプラスチックを使わずには私たちの生活は成り立たない。
実際に、世界では年間で3億トン近いプラスチックが生産されている。日本では1千万トンが生産され、1人あたり年間で75kgを消費している。つまり最低でも私たちは、毎日200g以上のプラスチックに頼っていることになる。(参照元:日本プラスチック工業連盟の2012年度データ)
透明で、軽くて、薄くて、匂いも移りにくくて、いいところばかりのようだけど、深刻な環境汚染を招くという負の側面を持っている。
プラスチックは腐らないからこそ土に埋めても土に還ることなくごみとして残り続けてしまうし、燃やすと有害物質を発生させてしまうものもある。また焼却処理しきれなかったプラスチックごみは、埋められたり、海に捨てられたりしてしまう。
国連環境計画(UNEP)の2009年の報告書によれば、世界中で毎年64万トンのごみが海洋に流出していると推測されている。
ごみだらけの海岸を作ってしまったり、透明でふわふわ泳いでいるように見える外見から、魚や亀などの海洋動物が飲み込んでしまったりと人間だけではなく、野生動物たちをも苦しめている。
ラップのかわりに、美しい「リユーザブルラップ」を
プラスチックを使った商品のひとつで、一回使ったら捨ててしまう従来の食品ラップ。一回使ったら捨ててしまうものではなく、洗って何度も使える「リユーザブルラップ」はどうだろうか。
従来の食品ラップより、デザイン性が高く、ハチの巣から採れるワックスであるミツロウが使われている。ミツロウとは、化粧品やこどもが使うクレヨンの材料になっており、殺菌能力もある自然由来のワックスだ。
一番の魅力はなんといってもこの素敵なクロスの柄!冷蔵庫の中が色とりどりの素敵な柄でいっぱいになったら、冷蔵庫を開けるたびに嬉しくなってしまう。
食器や野菜などを包む時は、リユーザブルラップをかけて、形に添って手で包んで温めればロウの力で従来の食品ラップのようにくっつく。また常温ですぐ固まるので、器のように形づくればそのまま食卓に器代わりとしてだせるのも魅力的だ。またミツロウは前述したように殺菌能力があるため、生肉以外であれば包めて、衛生面も安心。水洗いで、石鹸で優しく洗えば、約1年間持つ。
美しいリユーザブルラップだが、DIYもでき、日本でも手に入れることもできる。気持ちの良い天気が続く今日この頃。ラップに包むのではなく、サンドイッチをおしゃれなリユーザブルラップでおめかしして、週末はピクニックにでかけるのもいい。
Bee Happy
みつばちラップ“Bee Happy”のこだわりは、天然素材だけで作っていて、蜜蝋は海外のものではなく、広島県北産の、日本みつばちの蜜蝋を使って作っています。
日本在来種のみつばちのことで、品種改良されている西洋みつばちと違い飼育中に農薬などを一切使用しないで、自然のまま飼育された、みつばちの蜜蝋をいただいています。
自分たちでも養蜂をしていますが、地域の仲間の養蜂家さんたちからも蜜蝋を分けていただき、貴重な日本みつばちの蜜蝋で作っています。
適正な価格で蜜蝋を買わせていただき、養蜂家さんの活動資金に使って頂き、ネオニコチノイド系農薬など問題などで数が減りつつある日本みつばちの保護にもつながっていけたらと思っています。
※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。