手話もできるようになったFacebook

2017.3.3

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近頃だと、連絡先の交換となると電話番号やアドレスよりも圧倒的にLINEが多いのではないだろうか?ラインの魅力は登録にお金がかからないことや、無料でメール・電話ができることはもちろん、なんといってもステッカーが楽しいことだ。

最近ではブランドや芸能人だけでなく、誰もがオリジナルステッカーを作ることができ、常に種類は増え続けている。バラエティーに富んでいるため、文章を書くこともなくステッカーの送り合いだけで会話が成り立つことも少なくない。

実は、欧米でも同じようにビジュアルに特化したメールが流行っている。ラインステッカーの代わりに彼らが使うのが「GIF(ジフ)」と呼ばれるものだ。

giphy (4)

GIFはGraphic Interchange Formatの頭文字をとったもので、「動く画像」を意味する。GIFの技術は80年代から存在していたそうだが、Facebookのメッセンジャーにステッカーのようなものとして導入されて以来若者の間で一気に広まった。

GIFの特徴は、セレブリティや人気のテレビドラマなどの画像を(多くの場合は風刺的に)用いることで、トレンドやポピュラーカルチャーに特化しているところ。日本でもFacebookメッセンジャーで利用している人は少なくないだろう。

そして、アメリカにはそんなGIFトレンドを、社会貢献に利用する男が存在する。手話アーティストのロバートさんだ。彼は、聴覚障害者の権利を確立することを目的に、「SIGN WITH ROBERT」というサービスをスタート。そして手話を広めるために、手話レッスンDVDの販売などをしていたが、画像上に動きがあり手話を表現しやすいGIFに目をつけたのだ。

giphy (2)

<伸びた草>

giphy (3)

<死>

giphy

<とても肥満な人>

彼らのGIFの見所はなんといってもロバートさんの表現豊かな表情。<伸びた草>が全力の表現に対して、<死>は意外と適当なところにもどこかユーモアを感じずにはいられない。

若者の間で人気のちょっとふざけたGIFを利用し、「手話を広める」真面目な取り組みをするSIGN WITH ROBERT。すでに若者の日常生活に密接に関わりがあるものを利用することで、これまで手話との距離が遠かった人々を巻き込む。FacebookのメッセンジャーのGIFにSign With Robertと打ち込めば日本でも利用できるから嬉しい。

手話は国によって異なるので残念ながらロバートさんの手話を覚えてもアメリカでしか使えないが、彼らのユニークな発想と努力のおかげで今後は手話へのハードルが下がり、「手話」というものに興味を持つ人が増えていくのではないだろうか。

※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

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