日本では「ダメ。ゼッタイ。」のイメージしかないマリファナ。コカインやヘロインなどと並べて、所持しているのが見つかれば刑罰の対象とされる危険薬物のように扱われている。
しかし、欧米では鬱やアルツハイマー、また難病のドラべ症候群に効くという研究結果が出され健康の視点から使用の許可が見直されたり、昨年アメリカの9つの州では娯楽での使用も含め、全面的に合法化された。
近頃、世界のマリファナ事情は急速に変わってきているのかもしれない。
そんな中、イスラエルではマリファナを意外なことに使用していた。イスラエル北部に所在するカルメル山沿いに、息を呑むほど美しい「マリファナ・ハウス」が存在するのだ。
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地中海に面する丘に建つこの美しい家は、麻スサ(マリファナと同じ大麻を原料とする)と消石灰を掛け合わせた漆喰壁を特徴とするエコハウスである。
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イスラエルでエコ建築のパイオニアと言われているTav GroupのMaoz Alon氏がデザインしたこの家にはコンクリートが一切使われていない。更に電気やガスを使用しなくとも快適な室内温度を保てる自然に優しい技術サーマルマスを駆使している。
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この家が位置するEin Hodという村の丘は歴史的に、村の家々の材料となる石を供給する採石場として栄えていた。Tav Groupは昔ながらの手法に注目し、地域から調達した石で建物の基盤を建て、55cmの厚い壁を作り上げた。また同じ石で、家の舗装も行った。
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環境に優しいインフラシステムが整っているのもこの家の特徴である。家庭雑排水を浄水し、再利用したり、雨水を家の地下にある貯水池貯めてトイレの水に回したりできる。屋根はソーラーパネルで電力もエコフレンドリー。
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この家は、環境アクティビストの注文で建てられた。自然との色や質感の調和を意識したデザインは、まるで、家の中にいても自然を感じれられるような空間が多い。環境アクティビストが望んだからこその、自然に馴染むスタイリッシュなデザインとサステイナブルな建築だが、この美しさならもはやそういったことも関係なく誰もが住みたくなる家なのではないだろうか。
※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。