4月29日は世界30ヵ国で「棄てられる野菜」を陽気に食べる日

Text: Jun Hirayama

2017.4.28

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私たち人類はある「恐ろしい矛盾」を抱えてる。それは、現在の食料生産のペースでは2050年には世界の食料需要をまかなえなくなるという統計がある一方で、私たちは食糧生産の3分の1(約13億トン)を毎年食べずに廃棄しているからだ。

食糧廃棄(フードロス)は様々な要因が絡み合い、食の生産から流通、消費の各段階に原因が点在する複雑な問題だが、実は日本ではこのフードロスの半分は一般家庭から出ているという。

そんな食糧廃棄問題について、楽しく知ることができる画期的なイベントが、4月29日に世界70箇所で同時多発的に開催される。

Photo by 撮影者

食べて、踊って、無駄が減る!

そのイベントとは2012年にドイツで始まった「ディスコスープ」。形やキズなどの理由から廃棄されてしまう野菜、いわゆる“型落ち野菜”を使ってスープをつくり、音楽をガンガンにかけて、ディスコパーティ見立てて愉快に食すイベントだ。

同イベントは、食に関する世界最大規模の青年ネットワークであり、食料廃棄問題の改善に向けて活発に活動している草の根運動「Slow Food Youth Network (スローフード ユースネットワーク)」が世界各地で運営。 日本でも東京支部が昨年5月に立ち上がり、それ以来、毎月ディスコスープは開催されている。

Photo by 撮影者

30ヵ国の人々がフードロスを“楽しむ日”

世界中のより多くの人に「フードロス」の問題に危機感を持ってもらうために、 Slow Food Youth Networkは、今年から4月29日(土)を史上初の「ワールドディスコスープデー」と定め、世界30カ国以上にまたがる70以上の会場でディスコスープが同時多発的に開催する。日本にはじまり、ウガンダ、ケニア、ベナン、モザンビーク、タンザニア、イラン、ペルー、パラグアイ、ブラジル、メキシコ、米国、オランダ、フランス、スイスなど。

Photo by 撮影者

ワールドディスコスープデーのイベントが開催される70箇所

一人ひとりが世界中で問題となっているフードロスの現状や原因、普段の生活の中でできることについて知り、“真面目に”ではなく、陽気に、美味しく解決することができる「4月29日」。日本でも「ワールドディスコスープデー」のイベントが東京と神戸で開催されるので、参加してみてはどうだろうか?

【日本のワールドディスコスープデーのイベントについて】

【東京:表参道】
株式会社コークッキングがユースネットワーク東京と共催する東京会場では「グローブキャラバン」代表取締役兼シェフを努める寺脇加恵さんをスペシャルシェフとしてお招きします!また、DJブースや映像の演出も予定してます。
日時:2017年4月29日(土・祝)17:00~22:00
(17時に調理開始、完成し次第提供開始)
会場:Commune 2nd
主催:Slow Food Youth Network Tokyo / 株式会社コークッキング
後援:タニコー株式会社
イベントページ:https://www.facebook.com/events/1832206880329803/

【神戸:加納町】
スローフードユースネットワーク神戸が主催する神戸会場では、世界のごちそう博物館の本山尚義シェフをリードシェフとしてお迎えします。
日時:4月29日(土・祝) 11:00 ~ 16:00  
(11時調理開始、13時頃より順次提供開始)
会場:東遊園地
主催:Slow Food Youth Network Kobe / ぶさべじ / ゆとりの。
後援:神戸市 / タニコー株式会社
イベントページ:https://www.facebook.com/events/135915673489433/

Photo by 撮影者

※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

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