「ルッキズム」という言葉を聞いたことはあるだろうか。
英語で外見を意味する「LOOK(ルック)」に、「状態」や「理論」「特性」を意味する「ISM(イズム)」をかけあわせたこの言葉が表すのは、「外見によって人を評価・判断・差別する現象」である。
神戸と東京で開催される、この「ルッキズム」をキーワードに人権について考えるイベント「私の人権のはなし」の東京開催回を今回は紹介したい。
「美しさ」は、誰が決める?
東京で開催されるイベントの名は「『美しさ』は、誰が決める? ~ルッキズムに関する日韓比較~」。昨年度開催された日本YWCA主催の「日韓ユース・カンファレンス」のフォローアップとして企画された本イベントは、講演とワークショップの二部構成となっている。
まずはじめに韓国YWCAのユースメンバーによる、韓国における「ルッキズム」の事例紹介動画が流され、同団体のメンバーのひとりの論文「Ecofeminism and Body Politics(エコフェミニズム アンド ボディ ポリティックス)」の一部が紹介されるようだ。
講師は、社会学・ジェンダー論を専門とする西倉実季(にしくら みき)さん。外見にあらわれる疾患や外傷を持つ女性たちへのインタビュー調査を継続しながら、外見にもとづく差別や女性にとっての美醜の問題について研究している。主著には『顔にあざのある女性たち―「問題経験の語り」の社会学』(生活書院/単著)、「美醜評価の中を生き抜くために―美醜ハラスメント被害とその対処 方法」(『女性学』第21号)など。
講演では、「外見評価をめぐる生きづらさはどのように生じているか」「生きづらさへの対処法としてどのようなものが考えられるか」「フェミニズム/外見に疾患や外傷をもつ女性たちからどのようなヒントが得られるのか」などについて西倉さんの研究を基に話される。
ワークショップでは、来場者が小さなグループにわかれて、自身や身の回りの人が経験した「ルッキズム」について話す場が設けられたり、「美」について議論したりするそうだ。
若いユース世代を中心に、見えづらい人権問題に触れながら、自身の生きづらさやモヤモヤの正体が何であるのかを発見し、自分と社会の関係について考えを深める場となることを目指しています。(イベントページより)
私たちの人生は、見た目によってどのくらい左右されているのだろうか。私たちはどれくらい世間が作り上げた「美の基準」に影響を受けているだろうか。果たしてその基準は公平なものだろうか。
誰にも関わる「美」について、この機会に考えてみてはどうだろうか。
私の人権のはなし「『美しさ』は、誰が決める? ~ルッキズムに関する日韓比較~」
【参加費】学生・ユース 500円、一般 700円
【申込方法】 以下のURLまたはメールよりお申込みください。(定員:各回35名)
メール申込の場合、①神戸(10/20)あるいは東京(10/28)どちらの会への参加をご希望か、②お名前、③ご連絡先、をご記載ください。
【申込み・問合せ】
日本YWCA(担当:山口・小笠原)
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台1-8-11 東京YWCA会館302号室
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