裸体にペンで。10代が伝える“トランプの発言の罪深さ”

2017.1.20

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2017年1月20日(アメリカ時間)、第45代アメリカ大統領に就任するトランプ氏。彼が選挙戦で勝利したあと、現在でも抗議デモが行なわれている。そのなかでも特に若者が中心に行なった「Not My President(私の大統領ではない)」と訴えるデモが印象に残っているのではないだろうか。だが、若者によるトランプ氏への抗議活動はこれだけではない。

選挙キャンペーンのなかで、人種差別的な発言や女性差別的な発言を繰り返していたトランプ氏。これに対する非難は多かったものの、トランプ氏を支持する女性たちの数は少なくなかった。実際のところ、彼が発した女性差別的な発言はどんなものだったのか?人々にその実態をアートで伝え、抗議する人物が存在する。

「彼女はもう10点満点ではないね」

<長年スーパーモデルとして活躍し、今年43歳になるハイディ・クルムに対して>

(Photo by The Outrage)

「どこからだか知んないけど血が出る時期なんじゃないか」

<テレビ「CNN Tonight」で、攻撃的にトランプ氏に質問するジャーナリストのメーガン・ケリーに対して>

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「(俺は金持ちで有名だから)女たちのアソコをつかみたい放題だぜ」

<ドラマ「Days of our Lives」の収録現場へ向かうバスで、自身の女好きについて>

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「貧乳の人が100点だってことは珍しいね」

<ラジオ「The Howard Stern Show」で、女性について>

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このようにトランプ氏の発言には、女性を物のように扱う表現や、女性を容姿でしか評価しないような発言が多い。そこで、18歳の学生アーリア・ワトソンが写真を使って抗議に乗り出た。彼女の写真は、SNSを介して広まり、現在では平等を愛する人々のためのフェミニストアパレル ザ・アウトレージから#SignedByTrump(トランプのサイン入り)コレクションとして販売されている。皮肉なことに、本シリーズの売り上げの15%がドナルド・トランプの名前でアメリカ人権協会(ACLU)に募金されるという。

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Photo by The Outrage

ワトソンがモデルの顔を出さず匿名にしているのは、見ている人がモデルを自分の知っている誰にでも当てはめることができるからだ。そして彼女の願いは、これらの写真を通してトランプ氏がどんな人物なのか人々によく知ってもらうことだという。(参照元:Buzzfeed News)ザ・アウトレージでは、#SignedByTrumpコレクション以外にも、女性の権利向上を目的としたファッションアイテムを扱っているのでチェックしてみてほしい。

テレビ番組の司会者や不動産王として成功し、大統領まで上り詰めるトランプ氏には、富で女性たちを引き寄せてきた面もあるかもしれない。だが、いくら女性を傷つける“暴言”を意図して発していなくても、言われた相手にとっては非常に重くて苦しいものである。女性の軽蔑を許さない社会にするためには、まず人々にトランプの女性差別発言を集約したワトソンの作品を見せるのがいいかもしれない。このような若い世代の作品がムーブメントを作り出していく可能性はある。

※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

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