最近の“おしゃれ”はスタイルはもちろんだが、着る服の素材がどんなものか、作る過程が地球や人に優しいかどうかの服の“消費のスタイル”も含めて見定める。「エシカルファッション」と呼ばれる社会や環境に優しいものを選ぶ人が増えてきているのだ。
そんなファッションの中でも「おしゃれは足元から」とよく耳にするが、主役にはなかなかなれないけれど、足元からちらりと見える「靴下」。そんな「靴下」がスタイリッシュに社会を変えていたりしたら、その事自体がとても「おしゃれ」だ。
「What if socks could change the world?(もしも靴下で世界を変えられたなら?)」
今回は上記のようなコンセプトで靴下を作る企業Stand4Socksを紹介していこう。
ポップなデザインが特徴的なかわいい靴下たち。これらが世界を変えることができるというのだ。
よく見てみると何やらマークがついているようだ。このマークはこの靴下一組によって麻疹予防のワクチンを3人の子どもに届けることができることをあらわしている。
そう、Stand4Socksでは靴下を買うことで募金のように社会貢献をすることができるのだ。
解決したい社会課題から靴下を選ぶこともできるし、自分の気に入ったデザインを選んで社会を知り、課題解決に貢献することができる。では、Stand4Socksでどんな問題に働きかけることができるのだろうか。
靴下で17もの社会課題を解決できる!?
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」通称「SDGs」をご存知だろうか?これは国連の2030年までの社会課題解決の指標だ。
Stand4SocksはこのSDGsに寄り添って社会課題解決を行っていくものとし、現在はその中の14つに働きかけている。
例えばこのSDGsの4番目に定められている「質の高い教育をみんなに」ではこのような現状がある。
2013の時点で、小学校就学年齢の子ども5,900万人が学校に通えていません。
2008年から2012年にかけて、63の低・中所得国で実施された調査を見ると、最貧層20%の世帯の子どもは、最富裕層の子どもよりも学校に通えない可能性が4倍以上高くなっています。
先進地域38カ国のデータによると、これら諸国の大半では、75%以上の若者が最低限の識字および/または算数の能力を備えていますが、データが入手できる開発途上国22カ国のうちの5カ国にすぎません。
2013年の時点でも、7億5,700万人の成人(15歳以上)が読み書きできない状態にありますが、その3分の2が女性です。
(引用元:持続可能な開発目標(SDGs)報告2016)
17つの指標があり、うち1つのデータを見てみても、今自分には何ができるのだろうかと気が遠くなる。しかし、ここでもう一度Stand4Socksの問いかけを思い出してみよう。
What if socks could change the world?(もしも靴下で世界を変えられたなら?)
靴下で世界は変えられる
SDGsの4番目にある「質の高い教育をみんなに」届けることができるのはこの靴下。一組の靴下で「12日分の教育」を届けることができる。
持続可能な社会をつくる靴下は素材も持続可能だった
靴下の素材は何と「竹」。抗菌性や消臭にも優れ且つ通気性がいいので足にも優しい。更に、最もはやく育つ植物であるため、コットンに比べ土地の利用範囲を10%削減できて環境にも優しいのだ。
もしも靴下で世界を変えられたなら・・・
何かしたいと思っても、現地に行ったり、直接何かすることは難しいかもしれない。しかし、私たちでも日常的に行う「買い物」で世界を変えることができる。
まずはここからはじめてみるのもいいかもしれない。ちらりと見える靴下でクールに世界を変えられたらとても素敵じゃないか。
※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。