「地球を救う経験が買える」。ある男が始めた“楽しいだけじゃない旅”を提供する旅行会社

2017.6.30

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人生どこを振り返っても不景気で、派手な消費の“喜び”を知らずに生まれ育ったミレニアルズ(1980年代~ 2000年生まれの現在の若者)は、“所有より経験”、そして“共有”が価値観の軸にある。(参照元:Knowledge)また、親の世代よりも人種やセクシュアリティの多様性に寛容で「社会派」だと言われるこの世代にとって、コミュニティを作り出し、楽しく社会貢献を可能にする旅行会社『Have Fun Do Good』は的確にニーズを満たしてくれる“今どき”なビジネスと言えるのかもしれない。

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Have Fun Do Goodは、アメリカの“ソーシャルグッド・トラベル・カンパニー”。彼らのウェブサイトでボランティア活動が含まれた旅のプランへ登録すれば、いつもとは違う旅を楽しめる。

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この「いつもと違う体験」を提供するのを大切なモットーとしている同社は、泊まる場所もホテルではなくキャンプだったり、プランごとに「日常からかけ離れた体験」ができるように工夫がしてある。必ず参加者全員が打ちとけ合いコミュニティができるように基本的に大人数で協力しながら生活するような仕組みになっているところも含めてだ。そのため参加者の60%は一人で参加するそう。

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写真からみてもわかるように、同世代の人々が集まりわいわいと楽しそう。写真だけみたら、“社会貢献”なんて真面目なことをしているなんてわからないかも。

※動画が見られない方はこちら

Have Fun Do Goodの創設者Adam Kunes(アダム・クーンズ)は2006年に大学を卒業したあと、将来何をしたらいいのかは分からないけど、9時5時のオフィスライフが自分が望む人生ではないと確信していた。路頭に迷いながらも、とりあえず大学時代最高の思い出であるボランティアをしながら行った旅で親友になったアンドリューに会いに二人が出会ったニューオリンズまで足を運ぶ。

再会した二人に熱はあっという間に戻り話し合った結果、就職も何もかもその先のことは考えずに、学生時代の旅の素晴らしい思い出を頭の裏に「30日間のボランティアロードトリップ」に出ることにする。

資金が一切なかった二人はスマートなクラウドファンディングのやり方なんてわからないが、とにかく自分たちの計画と目的をがむしゃらに人に訴えた続けた。彼らの情熱は家族を含む多くの人々の心に届き、資金とロードトリップ用のバンを獲得。ちなみに自分たちで修理したボロボロのバンには「The Warrior(“戦士”という意)」という名前をつけたそうだ。 

実際に行った旅はやっぱり、楽しかった。アダムは当時の思い出を語る。

旅の中で生まれた友情や絆は僕の人生に大きな影響を与えてくれた。自分の時間と才能を他人のために使うのって言葉で表せないぐらいいいもんだよ。(引用元:NEXTpittsburgh

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何かの形でこのロードトリップを残したかった二人は全旅録から『The Call to Serve』というドキュメンタリーを作り大学で流すと、多くの学生たちから「私/僕もこの旅に出たい」とリクエストが殺到し、2015年に設立された「Have Fun Do Good」のビジネスモデルが出来上がったのだ。

多くの若者がアダムやアンドリューのように、楽しいこともしたいけど、社会のためにもなりたいと思っていたということなのだろう。そしてこアダムはThe Call To Serveの旅にカメラマンとして参加していたBen Petchel(ベン・ペーチェル)と共に企業した。

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左、アダム 右、ベン

今年の夏は、ガイドブック通りの海外旅行なんて私たちには物足りないのかもしれない。Have Fun Do Goodは現地集合なため、日本からの参加も可能。困っている人を助けたり、地球を助けたりしながら、同じような思想を持った人々に出会い、人生の宝物になるような思い出を作ってみてはどうだろうか。

Have Fun Do Good

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※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

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