“空き地・工場跡”をアートの力で刺激的に生まれ変わらせる。進化し続けるクリエイティブビレッジ、大阪・北加賀屋 [NEUtrip vol.1]

Text & Photography: NEUT編集部

2018.12.19

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2018年11月16日、NEUTは大阪でリニューアル創刊イベント「NEUT BOWL in OSAKA」を開催した。予想以上に多くの方にお越しいただき、編集部一同感謝の気持ちでいっぱいです。さて、翌日17日はNEUTの記念すべき第一回目のフィールドトリップ「NEUtrip(ニュートリップ)」も実地。イベントの開催地となったHOTEL SHE, OSAKAでの「お泊りコース」に参加いただいた方々やイベント関係者と共に、大阪・梅田駅から電車で20分ほどの「北加賀屋」へと向かった。

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大阪、北加賀屋

北加賀屋は大阪湾に近い木津川流域に面している。この土地には大正時代に多くの製造所が建設された。造船業が盛んだった時代は北加賀屋には船大工が多く住み、それに伴い製造・加工・建設業などあらゆる業種の中小企業が集まってきた。しかし産業構造の変化と共に造船所の移転が始まる。北加賀屋で代表的だった(株)名村造船所も、佐賀県・伊万里に移転し、1989年以降跡地は休眠状態となっていた。

転機が訪れたのは2004年。近代化産業遺産であるこの地を芸術・文化の発信地として活用する取り組みが始まる。この土地を舞台に30年間継続するアートプロジェクト「NAMURA ART MEETING ‘04 – ‘34」が開始。工場跡地をクリエイティブなイベントスペースに生まれ変わらせた。2009年からは、空き家や工場跡を創造活動の場として安価でアーティストに貸し出し、北加賀屋を文化・芸術の集積する創造拠点として再生する「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想」もスタート。現在、創造活動を行うスペースが約40件近くある。

今回そんな北加賀屋を案内してくれたのが映像ディレクターの小西小多郎(こにし こたろう)さん。10年前から「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想」に携わっており、2010年からは「コーポ北加賀屋」のメンバーとして、オルタナティブスペース「adanda(アダンダ)」を運営している。

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小西小多郎さん

ここはいわゆる中心ではない周縁の場所。近代の遺構とも呼べる建物がそのままの形で残っていることがこの街の財産だと思っています。そうした建物を数多く持つ千島土地の強力なサポートもあり、合法的に街をスクワット(不法占拠)していくようなダイナミックな魅力に惹かれてこの街に集まりました。実際に住んでみると場所も人も環境も、制作に必要なものは全て十分以上に揃っている、僕達の活動から生まれたものが結果的に北加賀屋の魅力と映っていれば嬉しいことですね。

アーティストが自由に空き地や工場跡を生まれ変わらせていくことで、まちの価値を上げていく。刺激的で自由な雰囲気が漂う北加賀屋のようなまちが日本中に増えればいいなと、思わずにはいられなかった。

ここからは、当日のコースとレポート写真の紹介。みなさん、ぜひ遊びに行ってみてください。

【NEUtripのコース】

コミュニティスペース、千鳥文化

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オープン・ストレージ、MASK

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音楽スタジオ、ICECREAM MUSIC

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総合アートスペース、クリエイティブセンター大阪(CCO)

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協働スタジオ、コーポ北加賀屋 + 建築設計事務所、dot architects

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NEUtripにご参加くださったみなさん、本当にありがとうございました!

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