「OVER THE 己」常に自分自身を越えてきた長谷川ミラが目指す未来とは|OVER THE MASK【Sponsored by PITTA MASK】

Photography: Adi Putra
Styling: Kana Tanaka
Hair Makeup: Miri Sawaki
Text: Kotetsu Nakazato
Edit: Fumika Ogura

2024.3.5

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『OVER THE MASK』

2013年に「マスクは仕方なく着けるものだ」という当時の“当たり前”を疑うことからスタートしたマスクブランド『PITTA MASK』。コロナ禍以前より、マスクの持つ可能性を信じ、現在では豊富なカラーバリエーションやサイズ、デザイン性や着け心地などを追い求め、「着けることが楽しいマスク」を提案し続けている。そんなこれまでの常識を越えてきた『PITTA MASK』と同様に、あらゆる物事を越えてきた、ラランド サーヤ、オカモトレイジ、SIRUP、長谷川ミラ、Grace Aimiの5人が考える「OVER THE ◯◯(◯◯を越えてきた / 越えていきたい)」を伺うインタビューシリーズ。

モデルやラジオナビゲーター、Podcastのホストやオールサステナブルブランド『jam apparel』の運営とデジタルマーケティング事業を行う株式会社jamのCEOなど、肩書きにとらわれず活動をする長谷川ミラ。「次世代を担うオピニオンリーダー」と称される彼女は、自身の持つプラットフォームを通して、ジェンダーや環境、セルフケアなど、さまざまな課題に対して等身大の意見を発信している。難しく捉えられ、距離を感じやすいトピックを、カジュアルに伝える姿が、若者を中心に幅広い世代に支持され、着々と活動の幅を広げている。そんな彼女がこれまでに越えてきたと感じることとは一体何なのか。理想の社会へ向け、世代を超えた連帯に必要だと感じることとともに話を伺った。

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お互いを尊重し合いながらコミュニケーションできる状態が理想

ー肩書きに捉われず、いろんな活動をされていますが、今のミラさんの活動について教えてください。

毎週金曜日にJ-WAVEの『START LINE』というラジオ番組のナビゲーターや、Podcast番組を3つやっていたりと、モデル業よりも、スピーカーやナビゲーターとしての仕事が増えてきています。今までは、自分が見て感じてきたものを発信することが多かったんですけど、今では、専門家などをゲストにお迎えし、仲介人としてみんなの言葉を届ける立場として頑張っています。

ー自分が見てきたものや感じたことを発信する立場から、仲介人という立場に変化していったのには、どのような経緯がありましたか?

そもそも、私が社会問題について関心を持ち始めたのは、ロンドンに留学をしたことがきっかけだったんです。自分の国が抱えてる社会問題について、一人ひとりが意見を持っていて、自分ごととして語っている。もし間違っていたとしても、対話を通して学んだりと、お互いを尊重し合いながらコミュニケーションできる状態が理想的だなって感じました。ただ、当時は「いろんな団体や専門家がいるから、その人たちがどうにかしてくれる」って思っていたんです。でも現状を知っていくにつれ、こんなに団体や専門家はいるのに、解決していない課題がたくさんあることに気づき、もしかしたらかれらが伝えていることと、私たち消費者の間に大きな差があるんじゃないかなと思ったんです。だとしたら、私が間に入って、わかりやすい言葉だったり、エンタメやカルチャーを通して伝えることで、スッと入る人もいるんじゃないかなと思い、私の言葉で伝えるということを6年前くらいに始めました。

まずは自分が現場を見たり、課題に直面している当事者の話を聞いたりして、学ぶことに力を入れていました。この6年で少しずつ社会に対するみんなの意識も上がってきたけど、課題解決というフェーズに入ったときに、私はやっぱり専門家ではないというのもあり、改めて仲介人として、専門家の言葉を届けるということが、私の役割かもしれないなと感じたんです。

ー団体や専門家、当事者を紹介するうえで、その人が別の課題において加害性を持っていないかなど、誰の言葉を届けるかということも課題にあるのかなと思います。仲介人として多くの人たちに団体や専門家を紹介する際に、どういった基準で「この人を紹介しよう」と決めていますか?

そこは本当に難しいですよね。仲介人だからこそ、今一番勉強しなくちゃいけないなって感じています。今までは、自分が現場に行き、見た事実だけを伝えればよかったけど、紹介する人や団体にどういう背景があるのかまで、しっかりリサーチしたうえで伝えないといけない。よくフォロワーさんから「どの情報を信じたらいいかわからないから、ミラちゃんのオススメしてくれた情報を参考にしています」って言ってもらえるんですけど、だからこそものすごく責任重大なポジションにいるなと感じていて。なので常に勉強していますし、仲間や番組のスタッフなど、周りの大人の皆さんに助けてもらいながら、誰の言葉を届けるかは決めています。でも、失敗を恐れないことも大切だと思っていて、常にトライアンドエラーで進むことを心がけています。

ー社会問題について考えたり、発信するときって、間違えることが怖くてなかなかできないという人もきっと多いですよね。そのなかで、間違っていたら、その間違いを認め、謝り、学び続けていくという姿勢が、社会問題と向き合うハードルを下げているんだなと感じます。ミラさんは「次世代のオピニオンリーダー」としての役割を期待されている側面もあると思いますが、課題解決に向けて、若い世代だけでなく、今を生きるすべての世代の人たちと連帯し、前を向いていくためには何が必要だと感じますか?

「次世代のオピニオンリーダー」や「Z世代代表」などの肩書きは自分でつけたわけではなく、メディアに出させていただくなかで、周りからどんどん使われるようになったもので、私としては地区代表くらいのつもりなんです(笑)。優等生だからやっているわけではなくて、いろんなカルチャーが好きだったり、ギャルの友達と過ごしてきた私だからこそ伝えられることを伝えられる方法でやっていくことで、100人中1人にでも伝わればいいなっていうスタンス。なので、世代を代表して発信しているわけではないんです。ただ、私としてはそう言われることは全然嫌じゃなくて、むしろこの肩書きを使って、「らしさ」を作っていけるんじゃないかなって思っています。

同時に、同世代だけでアクションしていても、人口の厚みのある上の世代の人の意見の方が通りやすかったり、社会的な立場や権力のある人が決定権を持っているのは事実としてあるので、若い世代だけで何かするというよりかは、時にかれらに手を差し伸べ、時に手を差し伸べてもらいながら進んでいきたいなと思っています。そのためには常日頃からコミュニケーションをとることが大切。“上の世代”と一括りにしがちですけど、めちゃくちゃ理解がある方ももちろんいるし、そんな人には両手広げて甘えさせてもらっています。

ー世代で括って主語を大きくせずに、一人ひとりと対話を通して何かを見つけていくスタイルなんですね。

確かにそうですね。逆に言ったら、同世代でも「えー!?」と思うような人もいます。ただ、意見を言い合うことよりも、そのうえでお互いに尊重できるかがコミュニケーションのキーだと思うんです。相手がなぜそういう考えにたどり着いたのか、どんな背景があるのかを考えることで、違う意見を持っていることは当たり前だと思えるようになる。そうすると、意見が同じ人とばかりいなくてもいいと思えるし、むしろ新しい考えを取り入れることができるので、楽しさを感じています。

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「OVER THE 己」
「NO」を越えた先にはどんな世界が待っているんだろう

ー肩書きも世代も越えて対話を大切にしながら活動しているミラさんですが、これまでにどんな物事を越えてきた/変えてきたなと感じますか?

いろんな壁を超えてきたなと今思うと感じるんですけど、壁があることが当たり前だったので、不思議なことに、その時々は壁とすら思っていなかったんですよね。小さい頃から、「普通になりたくてもならせてもらえなかった」という感覚があって。日本だと“ハーフ”であることや、もともと身長が高かったりすることで、「ミラは違うじゃん」って何度も言われてきたんです。スポーツを頑張っても、「ポテンシャルが違うから」って言われたり。そもそも誰とも比べてもらえないし、期待もされていなかったから、越えてきたものは「己(おのれ)」なのかな。

ー比べられることがある種「普通」で、比べてすらもらえないなかで、自分自身を常に越え続けられた原動力となったものは何ですか?

子どもの頃から、親や周囲の人からたくさん「NO」を言われてきたのもあって、それを叶えた先にはどんな世界が待っているんだろうとずっと想像してきたんです。そんななかでイギリスで感じた、お互いに尊重しながらコミュニケーションができている世の中がすごくいいなと思ったし、自分が生きているこの場所も、そんな世の中にしたいっていうのが今の原動力になっています。

あと、昔から「ギャフンと言わせる」っていうのが私のテーマなんです。期待されていないからこそ、ぐうの音も出ない状況にしないといけないなって思っていて。父親に「いくらダメって言っても、君はよじ登ってぶっ壊そうとするからお手上げだ」って言われたことが自信にもなっています(笑)。

ー最後にこれから何かを越えたい、変えたいと思っている人に向けてメッセージをお願いします。

「どうして私ってダメなんだろう」って考えちゃうときって、自分を過大評価している部分があると思うんですけど、誰も期待してないから大丈夫。そう思うことで、少しでも出来たときに、喜びが大きく感じられるので、私自身、自分にいつもそう言い聞かせています。誰からも期待されていない方が、私は楽に生きられるんですよね。楽しくないと続けられないし、楽をしながら頑張ることも絶対にできる。自分に課せられた壁を越えていくには、楽しむことがとても大切。でも、「みんなあなたに実は期待してるからね」っていうのは小声で伝えたいです。

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長谷川ミラ

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モデル、ラジオナビゲーター。1997年7月7日生まれ。南アフリカと日本のミックスTVや雑誌での活動をはじめ、J-WAVE「START LINE」ではナビゲーターを務めている。イギリスの名門美大への留学経験があり、社会問題などをSNSで発信する、新世代を担うオピニオンリーダー。ビジネス誌「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2022」受賞。

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PITTA MASK

EC WEBSITE / OFFICIAL WEBSITE

10年前、白い不織布マスクが当たり前の世の中に、PITTA MASKは登場。革新的なポリウレタン素材、独自形状によるフィット感、豊かなカラバリはいまや「マスクの新たな常識」となりました。常にマスクの新たな可能性でありつづけるブランド、それがPITTA MASKです。

長谷川ミラさんが着用した<サーモンピンク>を含む、全カラー全サイズのPITTA MASKを購入できるのはこちら

PITTA MASKオフィシャルサイトはこちら
アラクスの企業情報はこちら

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