「OVER THE 型」お笑い・バンド・社長業・役者とさまざまな業種を超えて活動する、ラランド サーヤが「あたりまえ」の壁をぶち破ってきて見えてきたもの|OVER THE MASK【Sponsored by PITTA MASK】

Photography: Adi Putra
Styling: Iori Yamaki
Hair: Hayate Maeda
Makeup: Chihiro Yamada
Text: Fumika Ogura
Edit: Kotetsu Nakazato

2024.3.5

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『OVER THE MASK』

2013年に「マスクは仕方なく着けるものだ」という当時の“当たり前”を疑うことからスタートしたマスクブランド『PITTA MASK』。コロナ禍以前より、マスクの持つ可能性を信じ、現在では豊富なカラーバリエーションやサイズ、デザイン性や着け心地などを追い求め、「着けることが楽しいマスク」を提案し続けている。そんなこれまでの常識を越えてきた『PITTA MASK』と同様に、あらゆる物事を越えてきた、ラランド サーヤ、オカモトレイジ、SIRUP、長谷川ミラ、Grace Aimiの5人が考える「OVER THE ◯◯(◯◯を越えてきた / 越えていきたい)」を伺うインタビューシリーズ。

平日は会社員をしながら、土日フリーランスでお笑い芸人として活動するキャリアからスタートし、現在は自身の事務所を立ち上げながら社長業も兼任するラランド サーヤ。また、役者としてドラマの出演や、川谷絵音らと礼賛(らいさん)というバンドを組みシンガーを務めるなど、芸人という枠を超えて自身の表現したいものを発信し続けている。既存の型にとらわれることなく、世の中の「当たり前」の壁をぶち壊してきた彼女のこれまでの生き方を振り返りながら、どのようにして今のスタイルに辿り着いたのか話を伺った。

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スタンスを崩さずにいることで、自然と当たり前の壁を乗り越えてきた

ーお笑い、役者、シンガー、社長と肩書きにとらわれずにさまざまなシーンで活動されていますが、まずは幼少期から現在に至るまでの経歴を教えてください。

親がオーディションに連れて行ったことをきっかけに、子どもの頃は子役としてドラマに出演したり、子ども向けの雑誌にモデルとして出演するなど、ちょっとだけ芸能の世界に身を置いていました。小学校に入るタイミングで、これからは勉強に励んでほしいという家の方針で、子役を辞めることになり、そこから高校生くらいまでは真面目に勉強していましたね。その一方で、小さい頃からお笑いがとても好きで、レンタルビデオショップでお笑い番組のDVDを繰り返し見続けてたり、テレビでもお笑いの番組がある度に録画したりして、子どもらしいアニメとかではなく、ひたすらお笑いを観ているような子だったんです。

ーもともとお笑いが好きな子だったんですね。

中学生の頃には、友人とコンビを組んで学祭で漫才を披露しました。そこで先生や友人たちが爆笑している姿を見て、すごくうれしかったし、気持ちよくて。「これからも人前でやっていきたいな〜」と、思いました。ただ、校則が厳しい学校だったので、ハイスクール漫才などの大会には出ることができず、ずっと悶々としていたのを覚えています。なので、大学生になった瞬間に、お笑いサークルに入って、そのタイミングで今の相方とはコンビを組むことになり、学生芸人たちが出る大会にはたくさん出ましたね。大学最後の大会では優勝もして、いろんな事務所から名刺も頂いたんですが、私は家の事情もあり、毎月お金を入れなくてはならかったので、お笑いだけに絞る生活はできなくて、平日は会社員、土日はフリーランスで芸人という二足の草鞋で社会人生活をスタートさせました。

ー新卒で入った会社は、サーヤさんがお笑いの活動もしていくことに理解があったんですか?

就職活動の時点で、お笑いをしていることを話すようにしていました。自分のスタンスを変えるのではなく、そこの部分に理解があるところがいいなと思っていて、昔からある大手の企業とかではなく、会社的にまだ若いベンチャーの企業を受けていましたね。最初に入社した会社は、「芸人もやりたいし会社員もやりたいんです」と伝えたら、「あ、あいつはミュージシャンやっているよ」とか、会社員以外にもなにかをやっている人が居た場所で、それがすごくやりやすかったし、自分は間違っているわけじゃないんだなと思えました。私にとっても二足の草鞋であることが、自分の心の健康を保つにもすごく良くて、例えば会社員としてなにか失敗したら、「いや、本業は芸人だしな」とか、逆に芸人のときにすべったら、「会社員だし仕方ないよな」とか、それぞれでなにか落ち込むことがあっても言い訳が出来るし、うまいことバランスが取れた働き方だったんですよね。

ー確かに、今でこそ副業OKの会社も増えましたし、芸能人や芸人の方が事務所から独立するなど、これまでにはなかった働き方をするのが当たり前になってきましたよね。

ただ、そのスタイルを始めた当初は、芸人側からの厳しい目線のようなものはありましたね。会社はきちんと仕事ができていればなにも言われなかったんですが、芸人からは「どうせ遊びでしょ」とか、「お笑いが趣味なんでしょ」という目線で見られることが多かったかもしれません。けど、2019年の「M-1グランプリ」で、敗者復活に出てからは、少しずつ周りの目線も変わってきたし、そのタイミングでちょうどコロナ禍に入ったこともあり、世の中的に働き方もガラッと変わった時期でもあったので、段々やりやすくなっていく感じはありました。

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「OVER THE 型」
すべての活動は地続き。余すところがない自分のスタイル

ー最近では、さらに活動の範囲を広げているかと思いますが、サーヤさんにとって新しい分野に挑戦していくことや、自分の引き出しを増やしていく作業はどんなことですか?

あんまり新しいことをしているという感覚はないんですよね。最近お声がけいただくお芝居も、もともとは子役からのスタートだったので、原点に戻った感覚があるんです。そういえば、お芝居の現場ってこんな感じだったなと思ったり。まだ会社員としての仕事も少ししていますし、音楽活動もやらせて頂いてますが、それぞれベースの考えって、お笑いでネタ作りをするのとあまり変わらないんです。例えば、なにか嫌なことがあったときは、それにオチがあればネタとして消化できますし、ない場合は歌詞にして落とし込むこともできる。だから、全部捨てるところがなくて、うまいこと自分の活動のなかで処理ができてるんですよね。例えるなら、フードロス削減みたいな感じです(笑)。芸人をやっていても、ネタのなかで歌も歌うし、会社員の役もするし、お芝居的なことを常日頃からしているわけで、今自分がやっていることは、どの仕事をしてても全て地続きな感じがします。なので、このやり方で働くことができて、今楽しいですね。多分、お笑いしかやっていなかったら、今まで以上に相方とすぐバトっていると思います(笑)。

ー世の中の当たり前やひとつの枠に囚われることなく、活動をしてきたサーヤさんですが、ご自身ではこれまでにどんな物事を越えてきた、変えてきたと感じますか?

基本的に、従来のやり方はあまり参考にしていないので、既存の型のようなものを越えてきたのかなと思います。フリーランスから個人の事務所を立ち上げたときも、一から個人事務所の芸人があまり居ないので、やり方も探り探りなのが自分的には心地がいいですし。これまでロールモデルにしてきた人もあまりいなくて、基本的に比較する対象がいないんですよね。「自分が答え」とまではいかないけど、やり始めたらなんとかなるという精神で何ごともやってきました。こういう考えになれたのも、大学で学んできたことや、会社員としてさまざまな考えを持つ人たちとコミュニケーションを取ってきたからなのかなと思います。自分の知識を広げられる環境に身を置けたことで、自身の選択肢も広げられたと思うので。今となっては、勉強しまくっていた学生時代に感謝していますね。

ー既存の型に縛られず、自身のやり方を模索してきたサーヤさんの原動力を教えてください。

周りの仲間たちに褒められながら、その仲間たちといかにうまい酒が飲めるかですかね。最近、昔からの付き合いの人たちに会ったときに、「あのときはこうだったけど、今はこういう感じでいいね」と、リアクションをもらったり、芸人活動にあまり前向きではなかった母親から、「スマホにラランドのステッカー貼っていたら、店員さんに『サーヤだ!』って言われたよ」と、連絡が来たり。そういうことが自分のなかに積み重なりながら飲む酒の時間が、自分のなかでの原動力になっているのかなと思います。

ー最後にこれから何かを越えたい、変えたいと思っている人に向けてメッセージをお願いします。

いろんな相談のDMがよく来るんですが、みんな内向きで、人にジャッジされている感覚があるのか、人に迷惑かけたらいけないとか、すごく真面目なんですよね。その度に思うんですが、半分真面目、半分ちょけるくらいの気持ちで居れたらいいのになと思います。例えば、バブル時代のときって、真面目すぎる人ってあまりいないような気がしていて。確かに、今は不景気だからどうしても内向きになってしまうし、SNSがあるからそういう感覚に陥りやすいのかもしれないけど、そこを逆のベクトルにして、自らSNSや世間に縛られにいくのではなく、もっとふざけられるようになれたらいいんじゃないかなと思います。みんなつい暗い方向に進みがちだけど、明るい方向に進んでいけたらいいなと思っています。

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サーヤ

WEB / X / Instagram

2014年に上智大学のお笑いサークルで結成された漫才コンビ・ラランドのボケ担当。2021年2月に自身が社長を務めるラランドの個人事務所・株式会社レモンジャムを設立。2022年より、川谷絵音らと礼賛(らいさん)のバンド活動を始め、メジャーデビューを果たすなど、幅広く活動を行なっている。最近では役者としても活動し、さまざまなドラマにも出演中。

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PITTA MASK

EC WEBSITE / OFFICIAL WEBSITE

10年前、白い不織布マスクが当たり前の世の中に、PITTA MASKは登場。革新的なポリウレタン素材、独自形状によるフィット感、豊かなカラバリはいまや「マスクの新たな常識」となりました。常にマスクの新たな可能性でありつづけるブランド、それがPITTA MASKです。

サーヤさんが着用した<ソフトベージュ>を含む、全カラー全サイズのPITTA MASKを購入できるのはこちら

PITTA MASKオフィシャルサイトはこちら
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