セルライトだって、美しい。これが私の「愛すべき姿」 #becauseitsmybody|「丼」じゃなくて「#」で読み解く、現代社会 #026

Text: Chisato Tanabe

Cover photography: Leighann Blackwood

2017.4.28

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4月に入り暖かい日が増え、徐々に服装も薄着になっていくこの季節。春夏物に衣替えをしワクワクする一方、自分の体型が気になって着たい服を諦めてしまう人も少なくないのでは?

しかし先日、イギリス人モデル、チャーリー・ハワードがInstagramに投稿した1枚の写真が大きな話題となり、人々が持つ「体型」に関する価値観を大きく変えるきっかけとなった。彼女が投稿したのは自らの「セルライト」の写真。

今回は、私たち一人ひとりが持つ「体型の多様性」にフォーカスを当てた2つのハッシュタグ・アクティビズムをご紹介。

サイズ6は“太りすぎ”

チャーリーはサイズ6(日本の9号、Mサイズ)の服を着ていた2015年、所属していたモデルエージェンシーから「太りすぎ」だと言われたことをきっかけに、制圧的なハイファッションの世界から離れ、人々の体の多様性を主張する「Body Positivity(ボディポジティビティ)」の考えを広めるアクティビストとなった。

彼女は上記の写真を使ったインスタグラムの投稿のなかで、「ファッション雑誌に載るモデルたちにはセルライトがなく、もし少しでもセルライトがある姿を見られたら彼女たちはすぐにタブロイド紙で避難され、女性本来の自然な姿のイメージを歪ませている」(引用元:Charli Howard)と主張している。

彼女のこの投稿をきっかけにSNS上で瞬く間に広がったのがハッシュタグ「#BOPO(body positivity)」。パンツからはみ出たお腹のお肉や、肉割れの線が入ったお尻など、既存の価値観では「スタイルがいい」とは言えないような写真ばかりだが、彼女たちの自信に満ちた笑顔は「その人のあるべき姿」の美しさを物語っている。

だってこれが私の体だから!

プラスサイズモデルとして活動するモデルのデナイズ・メルセデスが「プラスサイズなんて不健康」で「魅力的ではない」など、様々な批判が投げかけられるなかで作ったのが「#BecauseItsMyBody」というハッシュタグ。

他人からの勝手なジャッジに左右されることなく、自分自身が自分の姿を愛することの大切さを広めるために作られたかのタグは、自分の体型に悩む女性だけでなく、LGBTQの人々からも支持を集めている。

デナイズはこのプロジェクトのWebサイトで、「人々からの批判を止めることは難しいが、他人からのネガティブな意見に惑わされず、人間の多様性に気づき、自分を愛し、満ち足りた人生を送る手助けになってほしい」と話している。(参照元:#BecauseItsMyBody)

今回紹介した#BOPOや#BecauseItsMyBodyがタグ付けされた写真に写る自信と幸せに溢れた人々の表情を見れば、きっとあなたも「自分はこれでいいんだ」と思えるようになるだろう。私たちに必要なのは、メディアが作り出す「理想」や他人からの批評ではなく自分自身と向き会う時間を大切にし、「自分にとって」の健康や幸せ、美しさとは何かを考えることなのではないだろうか。

※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

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