先月26日、イギリスの人々が母の日を祝っていたころ、ロンドンに突如現れたのは「乳房の形」をした巨大な風船アート。これには、ロンドンで起きた“ある事件”が関係していたという。
In case you missed it. Yesterday was #MothersDay.
We put a giant breast in Shoreditch… #FreeTheFeedhttps://t.co/Ebd9mmOVgb pic.twitter.com/TakyeTyP0W
— Mother London (@motherlondon) March 27, 2017
▶︎ハッシュタグ・アクティビズムについてはこちら
乳房の形をした巨大なアートが現れたのは、ロンドン東部に位置するショーディッチ地区。ストリートアートが盛んでロンドンの「イケてるエリア」として若者に人気が高く、週末に行われるヴィンテージやガラクタを売るマーケットは大勢の人で賑わう。
このショーディッチ界隈で、イギリスの母の日を記念して、マザー(Mother、ニューヨークやロンドン、ブエノスアイレスで活動するクリエイティブ集団)のロンドンのクリエイターたちが行なったのは#FreeTheFeed(授乳の自由を)キャンペーン。目にした誰もが二度見してしまうくらいインパクトの強い「乳房アート」は、そのキャンペーンの一環であった。
これがマザーが貼ったポスターに書かれていた言葉だ。母の日にショーディッチを訪れた人々は、#FreeTheFeedのハッシュタグをつけた写真をSNSに投稿することで彼らのキャンペーンに参加した。
このキャンペーンの発端となったのは、2014年にロンドンの高級ホテルで食事していた女性が、子供に授乳をしていたところ、従業員にナプキンで子供の顔を覆うよう求められたことだった。その話を聞いた母親たちが、そのホテルの前で集団で授乳する抗議活動をしたこともあり、数多くのメディアに取り上げられた。
同様な「公共の場での授乳の自由」を訴えるデモは、イギリスだけでなく、カナダ、オーストラリア、香港などでも起きている。(参照元:BBC News, CBC News, ABC News, South China Morning Post)
公共の場で自由に授乳することは、本当にいけないのだろうか?子供を育てるときに必要な「授乳」。人前での授乳を隠すことを求めるのは、人間を育てること自体を「恥ずべきもの」として否定するようなものではないだろうか。
※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。