セックス、フェチ、脇毛、ヌード。NEUTが新しく始める実験的アート展「NEUT WALL」が“セックス”をテーマに2/2~2/16に都内で開催

Photography: Daigo Yagishita “wooddy” , Natsu Shirotori , Ken Nagasawa unless otherwise stated.

Text&Cover YUUKI HONDA

2019.2.1

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「居酒屋の掘りごたつの中で足を絡ませたとき」
「ブロッコリーみたいなパーマの男の子」
「爪がきれいな人」

これは、1月25日に開催されたNEUTの新しいイベント「NEUT WALL(ニュートウォール)」で、来場者に書いてもらったフェティッシュ(いわゆるフェチ)だ。

今回初開催となったこのNEUT WALLのコンセプトは、「誰もが持っている潜在的な壁=偏見や先入観を一気にはなくせずとも、見知らぬ誰かと会話することで、徐々に溶かしていくことはできるんじゃないだろうか」というもの。

そんなNEUT WALL第一回目のテーマが、公開中の特集「セックス’19」で、会場には性別も職業も年齢も人種もバラバラな人たちが集い、ちょっとずつ「初めまして…」の壁を溶かしていき、フェティッシュの話題を皮切りにセックスについてオープンに話していた。

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インタラクティブなアートイベントを目指した今回は、イベント中に来場者が作品制作に関わる仕掛けも用意。例えばペインターのRyota Daimonへ、自分のフェティッシュをポストイットに書いて渡すと、それをモチーフにしたイラストが会場の壁に直接描かれていった。

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そのほか、イラストレーターのmokaは(もちろん想像で)来場者の裸を描いて会場を盛り上げ、以前NEUTで取材したChiruChiruChiruが監修した“付けわき毛”が体験できるフォトブースは来場者を大いに楽しませた。

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このイベントが生まれるきっかけになった特集「セックス’19」のメインビジュアルを作ったMOONKIDSを始め、以上4人のアーティスト、そしてイベントに華を添えてくれた「NICE n EASY」改め「Auna」の清水拓也が提供してくれたスペシャルドリンクなど、多くの方の協力なしに、今回のイベントはなし得なかった。皆さんありがとうございました!

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セックスについてカジュアルに話せる場所が足りない?

学校や家でも真面目に話されることがなければ、そもそも外で話すことがはばかられるトピックかもしれない。そのせいか、なんとなく表に出し辛い性の悩みを抱えている人、案外多いんじゃないだろうか。

性にまつわる話をもっとオープンに話すことができれば、そんな性の悩みも解決できるかもしれないし、ふいに誰かを傷つけてしまうことも避けられるかもしれない、自分の思いをパートナーにちゃんと伝えられるかもしれない…。

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mokaのヌードイラストやRyota Daimonのフェティッシュ壁画など、来場者が作品の一部になり、初対面の壁とセックスを話すことへの戸惑いを溶かす仕掛けをした先日のNEUT WALLだが、本当にそれらを溶かすきっかけになれたのかは分からない。けれど、イベントを開いてみて、セックスを自然に話せる場所を作り続ける意義は確実にある! そう感じたのも確か。

「1時間でセックスって単語をあんなに発したの初めてかも」
「セクシュアルな話をカジュアルに話せる場があるっていい、定期的に行きたい」
「自分自身あんまりセックスについては話せなかったけど、人の話を聞いて『そういう考え方もあるんだ』って気づきになった」

イベントに対してもらったさまざまな反応を見る限り、セックスについてカジュアルに話せる場所がない環境は、ちょっと窮屈なのかもしれない。

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「セックス’19展」開催

キックオフイベント当日、会場には4人のアーティストが集結。それぞれ作品を展示したり、特設ブースを設けたり、ライブで制作したりと幅広く活躍してもらった。そんな4人の作品を、明日2月2日(土)〜2月16日(土)にかけて、「セックス’19展」として公開する。

会場は以前NEUTで取材したMIKKEの井上拓美が運営する「Chat Base」。キックオフイベントでも共催してくれた彼らが、今回の展示、そして今後もNEUT WALLに協力してくれる。

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特集「セックス’19」のキービジュアルを担当した「MOONKIDS」は、そのキービジュアルとキービジュアルの原画のほか、彼女自身の作品も展示。その一部は販売する。彼女とNEUT Magazineがコラボした特集「セックス’19」限定ステッカーも、会場限定かつ20枚限りで販売する。数あるNEUTのステッカーの中でも、現状ここでしか手に入らないスペシャルなものになっているので、ぜひ会場で手にとってみてほしい。

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NEUT Magazineのシンボル、アカハライモリの“にゅうと”をデザインしたイラストレーターの「moka」は、彼女の作品を展示・販売するほか、イベント当日に来場者を(もう一度言いますがもちろん想像で)裸に描いたイラストを展示。来場者とmokaの「あ、私の胸もうちょっと大きいかも」「あそこの毛って剃ってます?」などのやり取りを経て描かれたユニークなイラストは必見。

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”わき毛プロジェクト”と題してわき毛をテーマにした作品を展示・販売する「ChiruChiruChiru」は、イベント当日会場を大いに沸かせてくれた、付けまつ毛ならぬ“付けわき毛”が体験できるフォトブースを展示。展示期間中はいつでも“付けわき毛”を付けて写真を撮ることができる。

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キックオフイベント当日、来場者の”フェティッシュ(例えば「爪がきれいな人」「掘りごたつで足を絡ませる」)”をモチーフに、会場の壁にライブペインティングで縦横2m強のイラストを描いてくれた「Ryota Daimon」。イベント内の限られた時間で描き上げた彼のダイナミックな壁画は当日のままに見ることができる。

また、編集部が期間中の2月5日、7日、12日、14日にそれぞれ在廊する予定なので、会場でセックスに関する話でも、他の話題でも、何か会って話すことができればと思っている。

そしてアーティストそれぞれのセンスに彩られ制作された作品の数々が、あなたのセックスに対する見方に新しい視点を与えることができれば嬉しい。

開催概要

展示タイトル:「セックス’19展 – NEUT WALL Vol.1(ニュートウォール)」
期間:2月2日(土)~2月16日(土)
時間:12:00~20:00
場所:ChatBase(BnA STUDIO AKIHABARA 1F)
入場料:無料
主催:NEUT Magazine
共催:MIKKE

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