バングラデシュのダッカにあった商業ビル「ラナ・プラザ」が、違法建築による脆弱さを主な原因として崩落した事故から今年で6年。崩壊したビルの中には大手アパレルブランドの縫製を行っていた会社が多数入所しており、その従業員を含む1100人以上がこの事故で亡くなった。
この大惨事を受けて、発展途上国の劣悪な労働環境の上に利益を得て成り立っていたアパレル産業の問題点が世界に広がり、文字通り業界は改革を迫られた。
また、この事故が起きた2013年4月24日を忘れないようにと、事故の翌年から毎年4月中旬に世界中で、アパレル産業の在り方を問い直すムーブメント「FASHION REVOLUTION(ファッションレボリューション)」発のイベントが世界中で開催されている。
日本でも2014年から毎年「FASHION REVOLUTION」を起点にした催しが行われているが、今年は「FASHION REVOLUTION DAY 2019」と題したイベントが、渋谷のTRUNK(HOTEL)(トランク ホテル)で開催される。
「より公平に、 安全に、 明確に、 そしてより透明性をファッション産業に」をビジョンに掲げ、4月24日を「FASHION REVOLUTION DAY」、同日を含む週を「FASHION REVOLUTION WEEK」とし、期間中、各国がそれぞれの方法でアパレル産業への問いかけを行う「FASHION REVOLUTION」。
今回その一環として日本で行われる「FASHION REVOLUTION DAY 2019」では、アパレル産業の闇に焦点を当てたドキュメンタリー映画「ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~」が上映されるほか、各界の有識者が集うトークセッションが昼と夜の二部制で計5回行われる予定。
このうち夜の部のトークセッションには、NEUT Magazine編集長JUNがモデレーターとして登壇することになっている。
また、4月22日~28日にかけて、東京都渋谷区を中心に「FASHION REVOLUTION JAPAN」と有志のブランドやショップによる同時多発キャンペーンが開催される。この期間中は各ショップでショッピングバック不使用の提案などの啓発キャンペーンが行われる予定だ。
イベントに参加するもよし、買い物がてらアパレル産業について考えを深めるのもよし。新生活で何かと慌ただしい4月だが、そんなときだからこそ、一度立ち止まって考える意義があるのではないだろうか。