ファッション業界が団結して「白いバンダナ」をトレンドにしたい平和な理由 #TiedTogether|「丼」じゃなくて「#」で読み解く、現代社会 #013

2017.2.28

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皆さん、こんにちは。今回紹介するハッシュタグ・アクティビズムは、ファッションに関するものです。

毎年2月から3月といえば、ニューヨーク・ファッションウィークをはじめ、ロンドン、ミラノ、パリで、レディースファッションの秋冬コレクションが発表される大規模なファッションショーの数々が行われることで有名です(その他の都市でも開催され、東京では3月下旬に行われる)。そこでモデルや業界人が身につけていたのは、「白いバンダナ」。これはどんなトレンドなのでしょうか?

「反移民のヘイトクライム」が増加し、移民を排除する動きが強まる、EUを離脱したイギリス。同じくヨーロッパのフランスやオランダでは「反移民」や「反イスラム原理主義」を掲げる極右政党が勢いを増しています。

そしてアメリカでは、大統領に“分断の象徴”とも呼ばれるトランプ氏が就任したことにより、欧米は反グローバリゼーションへ流れているようですね。

そんな流れに対して「連帯」して立ち向かおうとしているのが、ファッション業界です。ファッション業界人が必ず読むといっても過言ではない英メディア「The Business of Fashion」(略称:BoF)が、世界4都市でファッションショーが行われるコレクション月間に合わせ、「人種やセクシュアリティ、性別、宗教に関わらない人間の連帯」の意味を込めた「白いバンダナ」を身につけることを呼びかけたのでした。

このムーブメントで使われたのは、#TiedTogether(私たちは結束する)というハッシュタグ。

※動画が見られない方はこちら

ファッションでは、多くの場合、言葉よりもビジュアルが雄弁です。コレクション月間では「人種やセクシュアリティ、性別、宗教に関わらない人間の連帯意識を信じるサイン」として白いバンダナを身につけることで、ビジュアルを通じて、世界へ「連帯」というシンプルで唯一のステートメントを提示しましょう。(引用元:BoF

#TiedTogetherは、ファッションショーで白いバンダナを身につけたモデルがランウェイを歩いたブランドや、白いバンダナをつけて参加した有名人や業界人のSNSを通じて世界に発信されたのです。

参加したのは、トミーヒルフィガーやフィリップリム等のブランド、ブリティッシュ・ファッション・カウンシルの代表やデザイナーのトリー・バーチ、ドナテラ・ヴェルサーチらのファッション業界人、シンガーのゼイン・マリクやモデルのジジ・ハディッドなど。(参照元:BoF

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Photography: The Business of Fashion

#TiedTogetherは、ファッションを通じた「連帯」の呼びかけ。日本の若者にもわかりやすく身近な存在の「ファッション」が持つ、世の中を変える可能性に期待したいですね。

「ファッション」を通じてなら、他の方法では訴えることが簡単でない層にも届けられるかもしれません。次回のハッシュタグ・アクティビズムをお楽しみに!

※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

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